おー当たってるー。米軍がICBM迎撃テスト成功映像を公開

おー当たってるー。米軍がICBM迎撃テスト成功映像公開
image: YouTube

米軍が飛んでくるICBM(大陸間弾道ミサイル)にマーシャル諸島から迎撃ミサイル発射、太平洋上で撃ち落とす実験に月末成功し、その映像を公開しました。

発射地点はクェゼリン環礁。日本軍が玉砕した最初の領土で、今はロナルド・レーガン弾道ミサイル防衛試験場が置かれています。一方、それを探知してサイロの蓋がパカッと開いたのが、米カリフォルニア州ヴァンデンバーグ空軍基地です。地上配備されたミッドコースのミサイル防衛システム「GMD(Ground-based Midcourse Defense)」から弾が発射され、両者が空中で出会って爆発しているのがわかります。

video: Matt Novak/YouTube

レーガン大統領が1983年に戦略ミサイル防衛構想を打ち出した当時は、「そんな『スター・ウォーズ』じゃあるまいし、ミサイルを別のミサイルで撃ち落とすなんてことできるわけない」と散々バカにされ、「スターウォーズ計画」と揶揄されたものですが…30年余りの年月を感じますね。

ただMilitary.comも指摘しているように、命中率は決して高くありません。過去17回のテストのうち成功したのは8回だけ。散々な成績です。しかも成功した実験についてすら、反対派からは「どうせ標的の弾に自動誘導装置を搭載してたんでしょ?」と疑問視する声があがっています。

いちおう米海軍ミサイル防衛局Jim Syring中将は否定していますけどね。取材したKristina Wong記者には「テスト前も自信はあったが、妨害実験成功を見てさらに自信を深めた」と語り、声明でこのように成果を喜びました。

「高度なICBMのインターセプトに成功したことは、驚くべき成果であり、本プログラムの重要な節目となる出来事だ。GMDシステムは米本土防衛には欠くべからざる重要性を持つ。この実験では現実の大きな脅威に対し、われわれが有効な抑止力を持つことが示されたかたち」

折しもアジア太平洋地域では北朝鮮の度重なるミサイル実験成功により緊張が高まっています。実験にかかった費用は、MDAの見積もりによるとおよそ2億4400万ドル(約271億円)。だいぶ前から準備を進めてきたものなので北朝鮮と直接の関係はないらしく、米軍報道官は「もちろん北朝鮮もこういうものを開発する理由のひとつではあるが」と前置きしたうえで米・北朝鮮核戦争勃発の文脈とは関係ないと、Washington Postに強調しています。

まーしかし当たるも八卦、当たらぬも八卦では、ぜんぜん枕高くして眠れないよね。まだ金正恩×トランプで緊張緩和の話し合いを持つほうが第3次世界大戦は確実に回避できる気がしますです。

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source: Military.com, @kristina_wong - 1, 2, Washington Post, YouTube

Matt Novak - Gizmodo US[原文
(satomi)