こんにちは!今日も元気にアイコスを吸ってるしんえもんです!
2017年5月30日に「TOCANA(トカナ)」というサイトでIQOSの有害性を訴える記事が出て話題になっていますね。
【悲報】IQOSは紙巻タバコより「高濃度発がん性物質」を含んでいることが判明! 科学者「副流煙も有害」「使用制限を」
IQOS(アイコス)愛用者のしんえもんもこの記事の内容には正直ドキッとしましたし、節約大全としてもアイコスはおすすめしていたので、キチンと詳細を調べなくては!
と調べていくうちにこの記事の内容に対する疑問がふつふつと湧いてきました。
もちろん、事実であればこんなこと書く必要もないのですが、世間にかなり誤解を与えてしまう内容でしたので、節約大全としての見解を書いておこうと思います。
高濃度発がん性物質について
国際ニュース通信社「Reuters」(5月26日付)によると、「フィリップモリス」社から販売されている「IQOS」用タバコに「一酸化炭素」、「多環式芳香族炭化水素」、「揮発性有機化合物」といった有害物質が含まれていることが分かったという。分析にあたった研究者らは、「これらの有害物質に安全な最低基準は存在しない」ため、どんなに少量でも人体に有害であるとの見解を示している。
まずは大きな矛盾点、
タイトルでは紙巻きたばこよりも「高濃度発がん性物質」を含んでいると言っている割には、上記のロイターからの参考部分では「少量でも人体に影響がある」と言っている内容が矛盾してますね。
そして判明したと書かれている「一酸化炭素」「多環式芳香族炭化水素」「揮発性有機化合物」という高濃度発がん性物質ですが、全て紙巻きタバコに含まれているものです。
まずは一酸化炭素
物質が不完全燃焼を起こす際に発生する有害物質です。
紙巻きタバコの主な有害物質の1つですね。
アイコスは燃やさないというシステム上、一酸化炭素が紙巻たばこよりも多く含まれるわけがないのです。
次に多環式芳香族炭化水素
聞いたことがないので調べてみましたが、これは物質が不完全燃焼を起こした際に発生する発がん性物質のことで、ようするに「タール」です。
こちらも燃やさないシステムのアイコスですから紙巻きより発生するわけがありません。
最後に揮発性有機化合物
こちらも調べてみるとベンゼン、トルエン、ホルムアルデヒドなどの有害物質のことですが、こちらも紙巻きタバコのタールに総称されるものの一部です。
物質の不完全燃焼で発生するタールの成分ですから、燃やさないアイコスからそれ以上に発生する道理がないわけです。
アイコスと紙巻たばこの有害物質に対する比較はこちらの記事で詳しく記載しています。
このような解析からも分かるように、聞きなれない有害物質が発見されたように見せて、消費者のミスリードを図る記事にしか見えません。
IQOSは紙巻タバコより「高濃度発がん性物質」を含んでいるの根拠は?
この「TOCANA(トカナ)」の記事によると、5月26日のロイターの記事を参照しているとのことでしたので該当記事を調べてみました。
ロイターの該当ニュースはこちら
http://www.reuters.com/article/us-health-tobacco-heatnotburn-idUSKBN18M2JB
全部英語でしたので、google翻訳で解読してみます。
新しいタイプの「熱で燃えない」タバコは、伝統的なタバコの煙に含まれる同じ癌を引き起こす化学物質のいくつかを放出すると、最近の実験で示唆されている。
研究者らは、従来のタバコや、使い捨てタバコの棒を加熱するように設計された新しいデバイスから、煙中の化学物質とニコチンを分析し、ユーザーに煙や灰分のないタバコの味を与えました。
この「熱で燃えていない」シガレットによって放出された煙は、伝統的なタバコに含まれるニコチンの84%を持っていたとJAMA内科医が報告しています。
発熱のないタバコはまた、一酸化炭素、揮発性有機化合物(VOCs)、多環式芳香族炭化水素(PAHs)などがんに関連する化学物質を放出した。
研究チームは、スイスのベルン大学(University of Bern University)の主任研究者、レト・アウアー(Reo Auer)博士は次のように述べています。「熱がかかっていないタバコは、従来のタバコよりも高い濃度でこれらの化学物質の一部を放出しました。
アウアー氏によると、「熱がかかったタバコを吸っていないと、健康への影響を知るためにもっと研究が必要だ」と、電子メールで語った。
アウアー氏は、「熱を嫌うタバコの煙の中には、化学物質の中には安全な最低限度がない」とし、これらの化学物質の中には喫煙者の死亡率が高いものもあるかもしれないと付け加えた。
アウアーらは、放出された化学物質に関して、従来のタバコと比較して熱がかかっていないタバコをどのように燃やすかを知るために、ラッキーストライクブルーライトと新しい代替タバコ機器の煙を、伝統的な 電子たばこ。
彼らは、IQOSホルダー、IQOSポケットチャージャー、Marlboro HeatSticksのレギュラーとヒートを使用して、Philip Morris InternationalのI-Quit-Ordinary Smoking(IQOS)製品の内容を調べました。
加熱しないタバコの長期的な健康への影響を調べるためには、より多くの研究が必要ですが、もっと多くのことが知られるまでその使用を制限するべきだと、アウアーは主張しています。
「IQOSの煙には有害化学物質が含まれていましたが、濃度は平均して低くなっています」とAuer氏は述べています。「IQOSがユーザーや傍観者にとってより安全であるかどうかを調べるために、より多くの調査を行う必要があります。
彼らの知見に基づいて、著者らは、暖かいタバコ製品は、煙草を呼吸することを傍観者が防ぐために、従来のタバコと同じ屋内喫煙禁止に該当すると結論づけている。
JAMA内科医の副編集長であるMitchell Katz博士は、新しいタバコ製品が、間接喫煙の害を減らすことで行われた進展を脅かしているからです。この研究に付随する編集者のメモ。
ロサンゼルス郡保健局(Los Angeles County Health Agency)のカッツ(Katz)局長は、「熱がないタバコは公共の場での喫煙を防ぐ地域の条例を覆う懸念がある」と電子メールで語った。
「これはたばこの使用に関する社会的規範を侵食することで公衆衛生に悪影響を及ぼすだろう」とカッツ氏は付け加えた。さらに、この製品は熱がかかっていない製品が発癌物質を放出することを示しているため、公共空間でのこれらの製品の使用はユーザーと周囲の人々の健康に害を及ぼします。
少し読みづらいですが、要約してみると・・・
・IQOS(アイコス)の煙から有害物質が検出されたが、紙巻きたばこと比べると平均以下の数字。
・一部成分では濃度が高いものもあった。
・アイコスの健康に及ぼす害は今後の研究が必要
・安易に禁煙エリアで開放するのは発がん物質が検出されているからよくないのでは?
こんなところでしょうか?
「TOCANA(トカナ)」の記事では、
「熱がかかっていないタバコは、従来のタバコよりも高い濃度でこれらの化学物質の一部を放出しました。」のみを取り上げて、
「IQOSの煙には有害化学物質が含まれていましたが、濃度は平均して低くなっています」
の部分を無視していますね。
ソースを調べることで、さらに矛盾が出てきたことがおわかりでしょうか?
さらに後半部分で延べられている、電子タバコに関する部分、
以前トカナでもお伝えした先行研究では、電子タバコの原料にも安全レベルの250倍以上の有害物質が含まれているとの調査報告もある上、2016年に行われたノースカロライナ大学の調査では、電子タバコも紙巻タバコと同じく、喫煙者の53もの遺伝子に変化を及ぼすことが分かっている。ちなみに、禁煙先進国であるシンガポールでは、電子タバコの所持自体が禁止されているほどだ。
これはそもそも加熱式タバコの話ではなく、液状リキッドを使用したVAPEと呼ばれる電子タバコの研究結果ですから全くの別物です。
さらにこのノースカロライナ大学の研究にしても、「シナモン風味の電子タバコ用リキッドと、その風味付けに使われている化学物質「シンナムアルデヒド」についての検査」に限ったものですべてを調査した結果でもないんですね。
似て非なるものを例に出して混同させて不安を煽っているのも許せないところですね。
このように、捏造とまでは言いませんが、一部を強調し関係ない事例でむやみに消費者に誤解を与えるだけの記事ではないかと私は思います。
TOCANA(トカナ)というサイトについて
こちらのサイト自体、がオカルトや面白ニュースに偏った記事構成になっており、事実よりも読者の興味を引きつけるという一点に絞った内容のサイトであると思われます。
IQOSの記事の下に表示される関連記事のタイトルを見ただけでも、内容が信用できるかできないかは見て取れるのではないでしょうか?
最後に
IQOS(アイコス)だってタバコですから、当然有害物質は含まれていることぐらい、アイコスユーザーなら100も承知の事実ですよね。
紙巻きタバコよりは少ないと言うだけで・・・
製造元のフィリップモリスも「有害物質の90%削減に成功」と謳っていますから、100%ではないわけです。
今後、このようなネガティブな記事は定期的に出てくる気がしていますが、不確実な情報に惑わされないようにしたいものですね。