【ニューヨーク=清水石珠実】トランプ米大統領は1日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」から米国が離脱すると正式表明した。ホワイトハウスのローズガーデンで開いた会見で、トランプ氏はパリ協定が「米国にとって不利益になっている」と語り、米経済の重荷になっていることを離脱の理由に挙げた。
加えて「(米国にとって)公平な条約が必要」と述べ、新たな環境対策の合意に向け交渉を始める意向も明らかにした。
世界2位の温暖化ガスの排出国である米国の協定離脱には、国内外から反発の声が高まっていた。だが、ロシア疑惑で政権に逆風が吹くなか、トランプ氏は昨年の大統領選で看板公約に掲げていた「パリ協定離脱」を実行することで、国内の支持基盤を固めることを優先した格好だ。