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  • Mariko Higuchi

    Mariko Higuchi

    Marketing Specialist

    Marketing and PR specialist at btrax with a strong focus on Digital Marketing and Startups for Japanese audiences.

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  • Jun 1, 2017

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改めて知りたいAirbnbとSlackに学ぶ革新的なビジネスモデル

次々と新しいビジネスモデルを生み出し続けているサンフランシスコ / シリコンバレー。Airbnb・Slackはその中でもユニコーン企業といわれる未上場で時価総額を1000億円を超える企業の代表格である。そして両社はSaaS企業 (ソフトウェアをサービスの中心とする企業) として全世界での事業展開に成功している。

関連記事:未上場で評価額10億ドル以上のユニコーンTop10

両社の共通点として未上場・ユニコーン企業・SaaS企業・サンフランシスコに本社を持つということが挙げられる。しかし、ビジネスモデルに焦点を当てると、全く違うモデルを用いていることがわかる。今回は両社のビジネスモデルを比較し、検証してみる。

Airbnbとは

1行先で泊まりたい人のマッチングを手助けするプラットフォームである。個人の所有物 (スペース) を他人と共有することからUberとならんでシェアリングエコノミーといわれる代表格のスタートアップ企業である。

関連記事: Airbnbの創設者に学ぶストーリーボードの必要性

日本では旅行業法との兼ね合いで海外ほどの盛り上がりは見せていないが、現在は届け出さえすれば「ホームステイ型」での貸し出しは可能である。東京・大阪であれば10,000を超える物件掲載数を誇っている。

現在では部屋を貸し出す人の数が世界190カ国、34,000以上の都市で150万を超える。加えて2016年の企業価値は3兆円を超え、非常に高い可能性を秘めていると評価されている。

Airbnbのビジネスモデル

Airbnbは旅行先の家を提供するホスト旅行客を繋げて部屋を借りるプロセスを容易にするプラットフォームである。このビジネスモデルは所有者が必要ないものを貸し出すというモデル、つまりシェアリングエコノミーと呼ばれている。

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Airbnbは貸し出す物件を所有しておらず、ホストと旅行客のマッチングシステムをユーザーに提供している。このマッチングが行われるときに、旅行客・ホストのそれぞれにサービス料として手数料が発生する。

2者から支払われる手数料によって収益を上げているのである。1つ1つの収益はけして大きわけではないが、マッチングがたくさん行われば行われるほど収益は増加する。

ホスト側のメリット

  • 手間をかけず空いたスペースで収入を得られる
  • 旅行者との交流が可能

ゲスト側のメリット

  • ホテルより安い
  • 当日でも宿が見つかる
  • 現地の人との交流が可能

Airbnbの創設期

Airbnbは当初3名 (Joe Gebbia, Brian Chesky, Nathan Biecharczyk) で始めたビジネスである。彼らは当時サンフランシスコに住んでいたが、高すぎる家賃を払うことができなかった。そこで彼らは家賃を支払うために、家のスペースにエアマットレスを置き、貸し出すことを思いついた。

そして、ウェブサイトを作成し、宿泊と朝食の提供をメインにしたサービスを開始した。当初のサービス名はAirbedandbreakfast (ベッドと朝食) であり、現在のAirbnbはこれに由来している。

しかしながら朝食を提供するというのが思ったより大変でホストからの人気がなく、ホストユーザーの増加に歯止めをかけた。ユーザーからのヒアリングを徹底的に行うことで、朝食を止めて現在のビジネスモデルへと移行した。

関連記事: デザイン最優先のAirbnbがユーザー獲得のために行う3つのマインドセットと4つのコアプロセス

Slackとは

2g>に優れ、多くのシステム開発者から火がついた。現在では開発者のみならずサンフランシスコ / シリコンバレーの企業を中心に使われており、デイリーアクティブユーザーは230万人を超える程になっている。

Slackのビジネスモデルとは

Slackのビジネスモデルは非常にシンプルである。基本的なツール使用するだけであればどれだけ使っても全く使用料がかからない。しかしながら一部の機能を使うために使用料を支払う必要がある。

ユーザーの多くは無料でSlackを使い始め、より多くの機能を使いたいということでサブスクリプションを始める人が大半である。価格設定は無料・700円・1300円 / 人となっている。

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Slackを有料で使うことのメリット

  • 外部パートナーとプライベートチャネルの開設が可能
  • 過去ログ検索が無制限 (無料版だと10,000メッセージまで)
  • プロフィールの編集が可能

Slackの創設期

Slackの創設者であるStewart Butterfieldは元々写真シェアウェブサイトのFlickrの創業者であった。そしてTiny Speckというオンラインゲーム会社を創設し、その際にGlitchというゲームの開発に注力していた。

彼らは4年ほどオンラインゲームに挑戦したが、Glitchのメンバーは次第にゲームに興味をなくしIRC (インターネット・リレー・チャット) に興味を持ち始めるようになった。なぜなら開発チームのメンバーはIRCを利用することによって不要なemailを気にせず重要なプロジェクトに集中できるようになったからである。

そこに可能性を感じたGlitchが事業を完全にコミュニケーションツールへと集中させるようになるまでには長く時間はかからなかった。そして2012年の末にサービスを開始し2013年の8月に試作品が提供された。

関連記事:Slack成長物語 〜世界のユーザーに愛されるプロダクト舞台裏〜

まとめ

この2社やサンフランシスコ / シリコンバレーの最近のビジネスモデルの流行としては課金型プラットフォームとサブスクリプションモデルの2つのモデルが主流になってきている。「ユーザーが必要な時に必要なだけお金を支払う」という無駄のなさがユーザーにも気に入られるサービスを作ることにつながっている、

また、主流だからと言ってビジネスに固執するのではなく、時には大胆にビジネスの転換を行っていることも挙げられる。転換期の際に考慮されているのは主に以下の2点である。

  1. ユーザーベース:Airbnbのように朝食にニーズがあまりないことを発見し、ユーザー目線でプロダクトの転換を測るケース
  2. プロダクトベース:Slackのように自分たちで使用して、ニーズを先読みし、プロダクトの開発まで至るケース

どんなに良いプロダクトを作り上げても1度で大成功するというケースはあまり見られない。時代やニーズに合わせて柔軟な転換がこれからの時代には求められるのではないだろうか。

参照記事:

*上記の記事はNissho Electronics USAのブログから転載したものです。元記事はこちらから

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