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クリエイターズ・チョイス57:アートなブロックを世界に発信する経営者 富永英輝

世界が認めたアートなブロック、「CARPENTER BLOCK」を世界に発信。

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ルーブルが、MoMAが、ポール・スミスが、熱い視線を送る立体ジグゾーパズル。

 いっけん真っ白いカウンターやスツール、だが目を凝らすとすべてがプラスチック製のブロックでできている。一つひとつのピースの形はジグゾーパズルに似ているが、平面上でしか組み立てられないジグゾーと違い、立体的に組み立てられるのが特徴だ。大阪市にあるSOZ CORPORATION株式会社の手掛けるアートなブロック「CARPENTER BLOCK Re:mo」である。

 「『おうちが作れるブロック』ということで『CARPENTER BLOCK』という名前なんです。以前は『アート・トイ』というキャッチコピーをつけてましたが、今後は『クリエイティブ・ツール』にしようと思ってます。単なるオモチャとは次元の違う事業にしていきたいと思って」

 このブロックには「mini」というシリーズもあるが、この商品はルーブルの装飾美術館に収蔵されている。同館はルーブル宮の一角にあり、マリー・アントワネットが愛用したセーブル磁器から、フセイン・チャラヤンのファッションまで、装飾芸術の至宝を収蔵する国立美術館だ。その担当者から2005年9月に突然メールがあり、収蔵が決定したのである。最初は迷惑メールか何かと思い、あわやのところでメールを削除しそうになったという。同時に同館内のミュージアム・ショップでも取り扱いが決まった。

 「ですから私たちの海外展開は、ルーブルから始まったんですよ。それともう一つ、ちょうどその頃、ニューヨーク近代美術館(MoMA)]のミュージアム・ショップからも問い合わせをいただいたんです。その頃、私たちの事務所は『メビック扇町』というところにあった。メビック扇町は大阪市の外郭団体が運営するインキュベーション施設で、いろんなビジネスに関わる人たちが出入りしていたんですが、そこで出会ったとある雑誌社の方からご紹介していただいたんです」

 こうして立ち上げからわずか数年で「CARPENTER BLOCK」は、装飾美術館とMoMAという、世界最高峰のミュージアム・ショップで販売されることになった。その後はポール・スミスのショップのほか、パリのセレクトショップ『コレット』での取り扱いも決定。まさに世界が認める商品になったのだ。

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プロフィール

アートなブロックを世界に発信する経営者

富永英輝 (Tominaga Hideki)

2004年3月、親類の会社から玩具の製造販売を引き継ぎ、クリエイティブツール「CARPENTER BLOCK mini」としてリニューアル。「SOZ CORPORATION(ソズ・コーポレーション)株式会社」を設立。以降、家具も作れる「Re:mo」、照明機器メーカー「MAXRAY」とのコラボによる「LUMIERE」などをリリース。2006年「CARPENTER BLOCK mini」がルーブルのパリ装飾美術館「TOY部門」の永久コレクションとして収蔵され、MoMAミュージアム・ショップで販売開始。2007年にはなんばパークスに直営店もオープンさせた。

公式サイト

作品

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クリエイターズ・チョイス

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