先輩見て「コツ」習得 京都、ATRが接客ロボ開発
店長や先輩店員の接客術を見よう見まねで学んで再現するロボットのシステムを、関西文化学術研究都市の国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)が開発し、31日に大阪市内で披露した。その店に合った接客が容易にできるといい、今年秋に大阪府東大阪市の商店街で実証実験を行う。
店長らが実際に客に行った声掛けのタイミングや言葉の内容、客との位置関係や近寄るなど行動をロボットのカメラなどで記録。ロボットを自動で遠隔操作するコンピューターが、一連の流れを解析して「接客のコツ」として覚え、近づいてきた客に対してロボットに再現させる。
従来のシステムでは接客などの対人的な動作の再現には技術者によるプログラム入力と調整が必要だったが、現場で必要な動作がその場で再現できるという。
この日はアジア太平洋トレードセンター(大阪市住之江区)の弁当店で接客をした。店長の実演から学んだロボットは、通りがかった人に近づきながら「おいしいお弁当はいかがでしょうか」と声掛けをしていった。
【 2017年06月01日 10時21分 】