2017年 05月 31日
樹脂版とエンボス版
最近立て続けにエンボス版を依頼する機会がありました。
箔押しの銅版は凸版が基本で、紙に押し込んで少し凹むのが味わいの一つです。
エンボス版は逆で、紙を下から上に浮き上がるような加工をするための版です。
エンボス加工をするときは図のように、銅版(凹)に樹脂版をはめ込むようにして印刷するので、柔らかい素材の樹脂凸の版を使うのです。
箔押しだけでも素敵なのですが、さらにエンボスを加えるとこの立体感!
(写真)左から箔押し、中央が箔押しの上にエンボス加工、右は箔なしで空押ししたもの。
先日、このエンボス版発注で失敗してしまいました。
エンボス版用の樹脂版を依頼されたのに、普通の樹脂版を頼んでしまいました。
(通常の樹脂版は、活版印刷をする時に発注したりしています)
どう違うかというと、同じデータでも版の向きが違うのですー!!!
(写真)左が樹脂版として頼んだ時の向き。右がエンボス用の版。
普通、銅板にしろ、樹脂版にしろ、
押した時に正像になるように、ハンコは鏡像です。
エンボス用の版は正像で良かったのです。
勉強になったわ〜。
(実はこの後、さらにもう一つ失敗をしてしまったのですが、スタッフのフォローに助けられております。。。)
ちなみに同じように紙を立体的に見せる方法ですが、押し上げるのでなく、押し込んで凹ますほうの加工を「デボス加工」と言います(*^^*)
さらにこの仕事、エンボス加工だけでなく、抜き加工もありました。
写真は抜き加工をした後のいらない部分なのですが、捨てるのが勿体無い!(捨ててないですよー)
これだけでも楽しい気持ちになりますよね。(*´∀`*)
型抜きも色々と奥が深そうなのでそのうちにご紹介したいと思います。
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by wakocards
| 2017-05-31 17:22
| 版のはなし
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