増える中年ニート120万人の衝撃。人生半ばで夢を持たない人の末路

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中年ニートの末路を考える

あなたは「中年ニート」という言葉を聞いたことがあるだろうか? ニートという言葉なら、大抵の人が知っていると思う。でも、僕は昨日「中年ニート」という言葉をはじめて聞いた。2017年5月30日『日経電子版』のニュースで記事の見出しとして使われていたのだ。

 経済協力開発機構(OECD)が29日に発表した日本の「ニート率」は10.1%(2015年時点)で、OECD平均の14.7%を下回っていた。30日発表の4月の有効求人倍率は約43年ぶりの高水準で、ニー

きっかけは、ただ何気なく iPad を見たときに NewsPicks というニュースアプリ から通知が届いたことだ。僕は『話題の経済ニュース』をこうして通知してくれるこのアプリを、とても気に入っている。各記事に著名人や一般人が同じ場所でコメントをしている点も面白い。

以下は、日経電子版(記事を読むためには、会員登録が必要)の記事からの抜粋だ。

総務省の2016年の労働力調査を見ると、35~59歳の“中年ニート”は123万人いることが分かった。統計に表れるニート(15~34歳)の57万人の2.2倍の規模に達する。しかも、中年ニートの数は2010年の117万人から5%増えている。15~34歳のニートが5%減ったとのは対照的だ。

「中年ニート」120万人、統計に表れない無業者

こう見ると、おそらくほとんどの人は「日本経済の先行きが不安だ」と感じるだろう。

それもそのはずで、123万人の「いい年をした中年」が仕事も何もせず、貯金を切り崩したり親のスネを噛じったりして生活している状況を『想像』してみて欲しい。

参考までに、123万人という数字は『さいたま市の人口』とほぼ同じである。

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「ニート」の定義とは?

僕たちが「ニート」と聞いて『どんな人をイメージするか』というと、若いのに勉強も仕事もせず、ただ「フラフラ」しているだけの人を思い浮かべると思う。

本来、NEET とは、Not in Education, Employment or Training の頭文字を取った言葉で、簡単に言ってしまえば「現在は教育を受けておらず、仕事に就いているわけでも、職業訓練を受けているわけでもない人」のことらしい。

どこからどこまで「ニート」なの?

上の定義だけを見ると、明らかに「専業主婦」や「定年退職者」も NEET に含まれている。

ただ、ヨーロッパ諸国を中心に日・米を含め35ヶ国の先進国が加盟する国際機関の「OECD」および「日本の厚生労働省」では『ニートの定義』を次のように修正しているそうだ。

国際機関 OECD(経済協力開発機構)の場合
働いておらず、教育や職業訓練を受けていない15~29歳の男女
日本の厚生労働省の場合
15~34歳の非労働力人口のうち家事も通学もしていない男女

つまり、日本においては「専業主婦」や「定年退職者」は『ニート』と言わないことになる。またいずれの定義でも、34歳以上になれば「ニート」という肩書きは当てはまらない。

なぜ「中年ニート」が衝撃的か?

ここまでの説明で分かるように、そもそも『ニート』は若い人を対象にした言葉であるため、『中年ニート』という言葉自体が「相反した2つの単語の組み合わせ」であると分かる。

これはコピーライティングの基本で、いわゆる「サルでも分かる資産運用」とか「中学生でも億万長者に!?」とか、そういう類の『キャッチコピーのテクニックの1つ』でもある。

だから僕たちは、例の日本経済新聞ニュースの見出しを見た瞬間に「中年なのにニート?」と違和感を覚え「しかも120万人?」となる。さらに凄いのは『中年ニート』という言葉が、それで「ひとつの単語」として機能していることだ。

中年ニート120万人への世間の反応は?

実際に、NewsPicks のアプリ でコメントを見てみると、この『中年ニート120万人』というニュースは幅広い人々に衝撃を与えたようだ。

民進党の前代表代行である細野豪志氏も、以下のようにコメントを残している。

団塊ジュニア、つまり私の世代に多い。

人数が多く、受験、就職と競争が激しかった。一方で、就職時に景気が悪化して、社会人のスタートで躓いた人が多い。自己責任というのは簡単だが、親が衰える後は、社会問題になる可能性が高い。

細野豪志

僕たちのさとり世代と比べると、団塊ジュニア世代には『隠された問題』が多そうである。

中年ニート自身のコメントがあった!

NewsPicks では、会員登録をしてログインをしていると全てのコメントを見ることができる。以下のように「自称・中年ニート」の方のコメントは特に印象的だった。

こんな蒸し暑い日にスーツ着て、満員電車に乗ってる方が、おかしい。

土日じゃないからスーパー銭湯は空いてるし、ひとっ風呂浴びたあとのサワーはまた格別。金はなくても近所のスーパー銭湯で幸せを感じる。中年ニート、最高です。

N Yoshida(青年実業家 ナルタント)

ほとんどの人が「社会問題」として意識しているにも関わらず、当の本人はのんきなものだ。

でも、本人はそれで幸せと言っているのだから、無理に働かせる理由は見つからない。きっと将来に描く「夢」などなく、今そこにある生活で十分満足しているのだろう。

幸か不幸か?中年ニートの末路

NewsPicks でコメントをしていた人は、中年ニートが最高だと言っていた。

おそらく「中年ニート」の実態には2種類あって「働かなくても幸せな人」と「働きたいのに働けない人」に分かれるのだろう。そして前者のような人の場合は、おそらく現時点で大きな問題ではない。とはいえ、その「末路」を考えるとやっぱり怖くなる。

今の時代は、レバテックフリーランスココナラランサーズといったWEBサイトを使えば、在宅ワークで収入を得る手段だって簡単に見つけられる。僕たち「さとり世代」は、こういう情報をインターネットで見つけたら試してみる世代だけど、その少し上の団塊ジュニア世代はそこから取り残されているのかもしれない。

120万人の「中年ニート」のうち『その立場に安住してしまっている人』がどれだけいるかは分からないけど、せめて何かしら「夢」を持って「何か」に取り組んで欲しいと思う。

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追記:案ずるに及ばない人もいる

「中年ニート」としてカウントされた120万人の中には、人生半ばで「夢」を叶えてしまい、いわゆる アーリーリタイアをした人たち も含まれているはず。

だけどこういう人たちは、そもそも案ずるに及ばない存在である。

僕自身も、アーリーリタイアによる「前向きな中年ニート」なら大歓迎だ。お金の心配をすることなく自由に好きなことをできるのだから、最高の人生だと思う。

なにはともあれ、人は『幸せに暮らせること』が一番。僕は「仕事や財産より大切なこと」は好きな人との時間を大切にすることだと考えているので、マイペースながらもコツコツ在宅で仕事をしていくことになると思う。つまり、どちらかと言うと「セミリタイア生活」に近い。

もし万が一、アーリーリタイアができたら『ラッキー』かな。でも、きちんと勉強してうまく仕事をしていけば、そうなれる可能性もある。そんな夢は持っていたい。

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