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見えるから
この小説は東方projectの二次創作です。
原作キャラに近付けては居るものの、皆様の想像とは違う言動をさせてしまう所もあると思います。
そういうのが苦手な方は観覧をおすすめ出来ませんのでブラウザバックをして下さい。
そして作者は小説の執筆は初心者ですので拙い表現が苦手な方もブラウザバック推奨です。
それでも良いという方だけ、お付きあいお願いします。
ー小さい頃から不思議な者達が見えていた。
自分と姿形は違えど、時に笑いあい、時に悲しみを共有して同じ時間を歩んだ。
それらの存在を僕は友人として見ていた。
幼い頃に両親を交通事故で亡くした僕は遠い親戚の家庭に身を置かせて貰っていたのだが、両親の死という大きな孤独はまだ小さな子供の僕には…耐えられなかった。
それで塞ぎ混んで、大して喋ろうともしない、笑おうともしない者に構う人間などは居なかった。
…だからこそ、共に笑って…泣いて…同じ時間を過ごした彼等は僕にとって掛け替えのない者達だった。
そう…誰かに話すまでは…。
子供は興味を持った出来事を周りに話したがるものだ。
僕も例に漏れずこの事を、彼等の事を引き取ってもらった家族の方々に話した。
『ん?要君、何してるんだい?』
要『あ、おじさん、おばさん…』
『こんな時間に庭で…蝶々でもいたの?』
要『ううん。この人達とお話してたの』
『……誰の事だ?』
要『え?この人達…ほら!』
『えっと…要君?』
『……その倉庫の中に居るのかい?』
要『違うよ。ほら扉の前にちゃんと立って…』
『……変な事を言わないでくれ。誰も居ないだろ?』
要『え?誰も…?嘘だよ!ほら、ここに…!』
『…要君。おじさん達を困らせないでくれ』
要『でも…!だって…!』
だって…ちゃんと居るんだよ…?
この世には人間や動物の他に確かに存在して、決して表に出ない者達がいる。
彼等は人とは違う形で生き、人よりもずっと長く生き続ける。
人の世界から一歩引いた位置で悠悠と過ごし、時に人間を襲い暮らしている。
だが、彼等は人間達の歴史に於いて確りと認知されている。
僕にしか見えず、確かに存在している不思議な者達。
彼等は人の世で、こう…呼ばれている…。
妖怪…と。
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