【5月31日 AFP】(更新、写真追加)アフガニスタンの首都カブール(Kabul)市内の在外公館が集まる地区で31日午前、大規模な爆発があり、少なくとも80人が死亡、数百人が負傷した。

 保健省の報道官は、「不幸にも死者数が80人に達し、数多くの女性や子どもたちを含む300人超が負傷した」と述べ、がれきの中から遺体が続々と収容されているため、死者数はさらに増加し続けるとの見通しを明らかにした。

 その一方、内務省は声明で、同日午前8時30分(日本時間午後1時)頃、ザンバク広場(Zanbaq Square)で、爆発物を積んだ車両を自爆犯が起爆し、「50台超の車両が、損壊もしくは損傷した」と述べるとともに、負傷者の数を320人としている。

 また、日本大使館も爆発によって窓が割れる被害を受けた。AFPの取材に対し日本外務省は「日本大使館の職員2人が軽傷ながらも負傷し、切り傷を負った」と述べた。

 現場には遺体が散乱し、巨大な煙が立ち上った。一帯は外国の大使館が集まる地区だが、標的は現時点では不明だ。

 目撃者らの話では、爆発後、現場周辺の道路は多数の自動車であふれかえった。負傷者やパニックに陥った女子生徒らが避難場所を求めたり、家族らの安否を心配した人々が必死に検問所を通り抜けようとしたりする姿も見られたという。

 これまでのところ犯行声明は出ていない。旧支配勢力タリバン(Taliban)は「春の攻勢」として攻撃を活発にさせているが、ツイッター(Twitter)上で関与を否定し、今回の攻撃を「強く非難」すると投稿した。その一方、北大西洋条約機構(NATO)軍の車列を標的として少なくとも8人が死亡した今月3日の爆発を含め、カブールで起きた最近の攻撃ではイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行を認めている。(c)AFP