チバニアンの命名なるか 国際標準地登録 来月申請へ
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およそ77万年前に、地球の磁場が逆転したときの痕跡を残している千葉県市原市の地層について、茨城大学などのグループは、地球の歴史の一時代を代表する「国際標準地」としての登録を目指し、来月、国際学会に申請することになりました。申請どおりに認められれば、この地層が示す時代に「千葉時代」を意味する「チバニアン」と名付けられる可能性があり、審査の行方が注目されます。
地球の歴史の一時代を代表する国際標準地としての登録を目指すのは、千葉県市原市の養老川沿いにある、およそ77万年前の地層です。
茨城大学や国立極地研究所などで作る研究グループによりますと、この地層に含まれている鉱物や火山灰などを調べた結果、およそ77万年前に、地球の磁場、N極とS極が逆転して、今の状態になったことを示す痕跡が、はっきりと確認されたということです。
このため、研究グループは、この地層について、78万年から12万年前にかけての地球の一時代の特徴を最もよく表す国際標準地としての登録を目指し、来月上旬にも、世界の地質学者で作る「国際地質科学連合」に申請することになりました。
同じ時期の特徴が読み取れる地層として、イタリアも2か所を申請する見込みで、国際地質科学連合は今後、市原市を含む、3か所の中から1か所を選ぶことになる見通しです。
市原市の地層が選ばれた場合、この地層が示す時代に千葉時代を意味する、チバニアンと名付けられる可能性があり、国際学会による審査の行方が注目されます。
茨城大学や国立極地研究所などで作る研究グループによりますと、この地層に含まれている鉱物や火山灰などを調べた結果、およそ77万年前に、地球の磁場、N極とS極が逆転して、今の状態になったことを示す痕跡が、はっきりと確認されたということです。
このため、研究グループは、この地層について、78万年から12万年前にかけての地球の一時代の特徴を最もよく表す国際標準地としての登録を目指し、来月上旬にも、世界の地質学者で作る「国際地質科学連合」に申請することになりました。
同じ時期の特徴が読み取れる地層として、イタリアも2か所を申請する見込みで、国際地質科学連合は今後、市原市を含む、3か所の中から1か所を選ぶことになる見通しです。
市原市の地層が選ばれた場合、この地層が示す時代に千葉時代を意味する、チバニアンと名付けられる可能性があり、国際学会による審査の行方が注目されます。
イタリアの地層との違いは
およそ78万年から12万年前にかけての特徴が読み取れる地層として、イタリアも2か所を申請する見通しで、今後、国際地質科学連合が、千葉県市原市の地層を含めた3か所の中から、どこが最も地球の一時代の特徴を表す国際標準地に適しているか、審査を行うことになります。
千葉県の地層を研究しているグループの代表を務める茨城大学の岡田誠教授によりますと、イタリアの地層は、地層そのものが表面にはっきりと現れていて時代の境目がわかりやすいほか、それぞれの層の中に、さまざまな生き物の化石や植物の花粉などが多く残されていて、その時代の気候を探りやすい点がすぐれているということです。
これに対し、千葉県市原市の地層は、地球の磁場が逆転したことを裏付ける鉱物の粒子などの資料がそろっていることや、太平洋という地球で最も大きな海の周辺で起きた歴史を反映している点がすぐれているということです。
岡田教授は「地球の時代の名前は地中海沿岸に由来するものが多く、もし、日本に由来する名前が付けば、初めての出来事になる。地球の歴史を学ぶことは災害の歴史を学ぶことにつながるため、日本の地質学を盛り上げていくことで、災害対策の面でも役に立てるよう取り組んでいきたい」と話しています。
千葉県の地層を研究しているグループの代表を務める茨城大学の岡田誠教授によりますと、イタリアの地層は、地層そのものが表面にはっきりと現れていて時代の境目がわかりやすいほか、それぞれの層の中に、さまざまな生き物の化石や植物の花粉などが多く残されていて、その時代の気候を探りやすい点がすぐれているということです。
これに対し、千葉県市原市の地層は、地球の磁場が逆転したことを裏付ける鉱物の粒子などの資料がそろっていることや、太平洋という地球で最も大きな海の周辺で起きた歴史を反映している点がすぐれているということです。
岡田教授は「地球の時代の名前は地中海沿岸に由来するものが多く、もし、日本に由来する名前が付けば、初めての出来事になる。地球の歴史を学ぶことは災害の歴史を学ぶことにつながるため、日本の地質学を盛り上げていくことで、災害対策の面でも役に立てるよう取り組んでいきたい」と話しています。