環境省は12日、昨秋から今春にかけて、全国の野鳥や家禽(かきん)で相次いだ高病原性鳥インフルエンザについて、野鳥では死骸やふんなどから22都道府県で計218件のウイルスを検出し、過去最多の発生状況だったと明らかにした。これまでの最多は、2010~11年の62件だった。環境省は「最多となった背景は分からない」としている。
一方、直近の発生から一定期間が経過したため、発生場所周辺で重点的に野鳥を監視する区域の指定を解除。今シーズンの流行がほぼ終息したとして、全国の監視体制を通常のレベルに戻した。
農林水産省によると、アヒルや鶏といった家禽では、9道県の計12農場でウイルスを検出した。農水省は「ウイルスを運ぶ渡り鳥の侵入を防ぐために防鳥ネットを設置したり、日常的に消毒したりすることが有効な対策となる」としている。〔共同〕