カワイイツバメですが、ちょっと困るのが、フン。
掃除するのも大変ですよね。
山口県のタクシー会社では、車庫の天井一面にビニール傘をつるしてフンをブロック。
車両が通る地面にヒナが落ちるのも防いでいるんです。
このフン害に苦労しているという場所をたずねました。
茨城県にある道の駅です。
実は道の駅や高速道路のサービスエリアは、最近ツバメに人気の物件なんです。
24時間、人の出入りがあり、しかも周辺にはエサ場となる自然も多いからです。
ちょっと問題なのが、多くの人が利用するトイレの周りにできた巣。
床には、やはりフンが…。
道の駅 ごか 竹政敏明さん
「フンがかかってクレームになったこともあるんですけど、毎年楽しみに見に来るお客さんもいて、その辺が難しいです。」
そこで、神山さんからこんなアイデアが…。
NPO法人 バードリサーチ 神山和夫さん
「こういうものを使って受けることにしています。」
これは、「フン受け」です。
段ボールなどでも簡単に作れます。
組み立てて、巣の下にテープでとめて使います。
佐藤
「これをつけるだけで、フンの被害を解消できる?」
NPO法人 バードリサーチ 神山和夫さん
「ツバメはヒナが巣の縁にお尻を出して真下にフンを落とす。
ここに置いておけばまっすぐ落ちてきて、全部この上にのっかります。」
さらに、こんな対策もあります。
神奈川県西部のパーキングエリアです。
ここで使っているのが…。
パーキング施設管理 芹沢哲也さん
「これが人工巣。」
コルクや粘土などを使い、本物そっくりに作った人工の巣です。
ツバメは子育てが成功すると、翌年も同じ場所に戻ってくる習性があります。
そこで、どうしても作られると困る場所はふさぎ、その近くに人工の巣をつけて誘います。
こうすることで、人にフンがかかりにくくなるという作戦です。
試しに今年、人工巣を設置したところ、無事、ツバメが入居。
中に卵を産みました。
巣の中に泥やワラを運んで、自分好みにカスタマイズしています。
このパーキングエリアでは、今後数年かけて対策を進めていく予定です。
パーキング施設管理 芹沢哲也さん
「やはりお客様第一なので、お客様を不快にして(ツバメが)入るようなことは避けたい。
ちょっとでも気持ちよく帰っていただきたい。」
NPO法人 バードリサーチ 神山和夫さん
「ツバメが生きていくために必要な緑や水辺は、人が快適に暮らしていくためにも必要。
ツバメが好きな人も、ちょっと迷惑と思う人も、優しく子育てを見守ってほしい。」