ニガくて切ない香りでした。
最後のキスはタバコのflavorがした
ぼくは宇多田ヒカルさんが大好きで、カラオケに行ったら高確率で「First Love」を歌います。
「First Love」は言わずと知れた名曲です。
メロディーや宇多田さんの素敵な歌声もさることながら、歌詞も非常に共感できて最高なのであります。
ただ、一つだけどうしてもモヤモヤする点がありました。
歌い出しの歌詞「最後のキスはタバコのflavorがした」の部分なのですが、ぼくは喫煙者の方とキスをしたことがありませんので、全く共感ができません。
そして残念ながら今後も喫煙者の方とキスをする予定はないのです。
と言いますのもタバコ自体は吸いたい人が吸えばいいと考えているのですが、ぼく自身体が貧弱でして、日常生活で受動喫煙をし続けるのはかなり厳しく、その面からも喫煙者の方とお付き合いをするのは困難な状況にあります。
しかし宇多田さんのファンとしては、どうしても「最後のキスは〜」の歌詞についても共感したい。
どうしても!と思い、一度だけと決めてタバコを吸おうとしたら普通にむせて咳き込んでしまい途方に暮れました。
タバコって吸い方があるのですね。この歳まで吸わなかったので知りませんでした。
そこで友人に「最後のキスの仕方を教えて欲しい!」と吸い方を聞いたところドン引きされました。
これではいつまで経っても最後のキスはわかりません。
仕方ないのでぼくに吸えるタバコはないか探したところ、水タバコというものがあることを発見しました。
水タバコ…ミズクラゲとちょっと似ています。
クラゲを目指すぼくにはうってつけのネーミングだと思ったので、早速吸いに出かけました。
ニガくて切ない香りの真相
水タバコが吸えると噂の店にやってきました。
見た目はエスニック感溢れるパブのようなところ。
周りの客はほとんど外国の方です。
みんな何人かで水タバコを吸いながらまどろんでいます。
何か別のものを吸わされるんじゃないかとビクビクしながら、水タバコをオーダーしました。
すごく大きい装置がきました。
隣の客を見る限りこの先端から吸うようです。
これって本当に大丈夫なやつなのかな…一抹の不安が脳をよぎります。
気休めに頼んだカルピスもどこか危ない味がしているような気がしてきました。
しかしここで躊躇しててはいけない。
最後のキスを確かめる絶好のチャンスなのです。
意を決して吸ってみました。
…………………意外と甘い。
ぼくの吸った水タバコは甘くて吸いやすいタイプのようでした。
別に普通に吸ってても嫌な感じはしません。
加湿器の上で口を開けているのと大差ない感じです。
初心者でも簡単に吸えますので最後のキスの確認にはかなりおすすめな方法だと思います。
そしてわかったことが一つ。
実際のタバコのflavorはまあまあ甘かったので、歌詞にある「ニガくてせつない香り」というのは、初恋の別れを表現した素晴らしいメタファーでした。
それが知れただけでも、水タバコを吸った価値はあったと思います。
ただ後で発覚したのですが、水タバコは通常のタバコよりもニコチンが多いそうです。
中毒にならないように吸いすぎには気をつけて、最後のキスを確認しましょう。