ワイドショーと松田聖子でさらに思い出すのが、1985年の郷ひろみとの破局における会見である。郷に「生まれ変わったら一緒になろうね」と言われたというハナシは有名である。それに対して郷は言った。
会見することも知らなかった。あんなセリフも言っていない。僕が生まれ変わって虫だったらどうする気だろう?
なんとなくふたりとも虫に生まれ変わりそうな気はするけれども。いやそれはそれでセミとゴキブリだったらどうするのだというハナシだが。もちろんひろみの方がセミである。”もしも郷ひろみがセミだったら”ってむかし栗田貫一がものまねしていたし。
まあこのときの会見も、聖子は泣いているのだけれども涙ひとつこぼさないという離れ業をみせた。そして1か月後に、また何事もなかったかのように、神田正輝との婚約を発表するのであった。
こうして常に80年代のワイドショーに話題を提供しつづけてきた聖子であった。まさにワイドショーの申し子である。それについては功罪さまざまあるだろうけれども、罪の面でとりあえずひとつだけいえるのは、梨本勝を調子こかせたことである。
今日のところはこれまで。ごきげんよう。この呼吸が続く限り、僕は君の傍にいる。