次世代ITに呼応する宇宙ビジネス

政府が示す「2030年の宇宙ビジネス戦略」--カギを握る“AIとクラウドの進化”

佐藤将史 2017年05月30日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「ビジネスとしての宇宙」に本気になった日本政府


宇宙産業ビジョン2030の表紙(内閣府HPより)

 宇宙政策委員会宇宙産業振興小委員会(内閣府)は5月12日、「宇宙戦略ビジョン2030」を公表した(6月9日までパブリックコメントを募集中)。日本の宇宙政策は、以前から宇宙基本計画がそのベースとなってきた。この計画は宇宙政策全般をカバーし、特に国家ミッションや学術目的の宇宙開発に重きが置かれていた。

 一方で、今回の宇宙産業ビジョン2030は、「ビジネス視点で見た宇宙」に主軸を置いたものである。宇宙産業を日本の経済・産業の革命の旗手として位置づけ、宇宙産業の振興が他産業の成長や新産業の創出につながるという考えの元、まとめられた。

 公開早々筆者も目を通したが、「○○が問題である」という、これまでの日本の宇宙業界の課題を正面から問題提起する表現が目立ち、また「ニュースペース(新しい宇宙産業)」に言及している。その上で、ITやベンチャー、サービスといった、日本の宇宙業界ではこれまであまり馴染みのなかった言葉も頻出するなど、欧米各国から始まった世界的な宇宙ビジネス変革に対する問題意識と、これまでの固定観念にとらわれないチャレンジをする意思を、強く感じさせる内容だ。

 この宇宙産業ビジョン2030は、2016年に成立した宇宙活動法に続いて、「ビジネスとしての宇宙」の方向性を社会に広く発信し、これまで宇宙とは関係の薄かった産業や人々の関心を引き付けるインパクトがあると見ている。

 筆者が構成員を務める総務省「宇宙xICTに関する懇談会」でも、今夏の公表に向けて懇談会のとりまとめを進めてきたが、早速、今回の宇宙産業ビジョン2030を受けて、産業としての方向性をしっかりと打ち出していくことになった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化