総務省が30日発表した4月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は1世帯あたり29万5929円で、物価変動を除いた実質で前年同月比1.4%減少した。14カ月連続で前年実績を下回り、うるう年の影響を除くと20カ月連続での減少となった。QUICKがまとめた市場予想の中央値は1.0%減だった。季節調整して前月と比べると0.5%増加した。総務省は消費支出について「弱い状況が続いている」との見方を示した。
消費支出の内訳をみると、「交通・通信」が実質で7.3%減少した。自動車購入や自動車関連用品が落ち込んだ。私立大学の授業料など「教育」は15.1%減った。サケやイカなど魚介類の高騰を背景に「食料」も0.7%減と低迷が続いた。
高額で振れ幅が大きい住居と自動車を除いた実質消費は前年同月比1.3%減少した。勤労者(サラリーマン)世帯1世帯あたりの消費支出は32万9949円と実質で前年同月比2.9%減となり、2カ月ぶりに減少した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕