日本ではほとんど報じられない海外クリスチャン事情

キリスト教や聖書について、日本ではあまり論じられない視点から解析していきたいと思います。

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スウェーデンの「暗黒面」?
前回までは難民危機の矢面に立つことになったドイツという国が抱える奇妙な贖罪への衝動ナチス時代からの罪悪感と自己嫌悪を見てきました。

同じく難民危機で苦悶しているスウェーデンも、とてつもなく奇妙な国です。少なくとも部外者の目から見れば。

1月のはじめ、スウェーデン・ストックホルムの駅に、黒いマスクをした男たちの集団が現れいっせいに難民の少年たちを襲撃したとしてニュースになりました。

日本のニュースソースでは、「どうせおおかた極右の(白人の)ごろつきたちが人種偏見に駆られて、路上で暮らすかわいそうな難民の子供たちをリンチしたのだろう」といった報道しかなされていません。

ガーディアンでも「スウェーデンの反移民自警主義が暗黒面を表した」と題したコラムが掲載され、コラムの著者は「これは世界が知っているスウェーデンではない」と嘆いています。


<3月7日:記事訂正。難民少年への襲撃事件は捏造と判明。詳しくは訂正記事をご参照ください。>

しかし、昨年夏の難民危機から現在に至るまでの経緯を追ってみると、まったく違う絵が浮かんできます。

「同伴者のいない難民の少年」
スウェーデンは税率が非常に高いことと引き換えに高福祉の国として知られていましたが、同時に移民に寛容な国としても有名でした。移民人口は多くの割合を占め(20%前後)、そのうち中東・北アフリカ地域からの移民も厚い層を持っているようです。(そもそもシリア難民に関しても、既に2013年の時点で「希望者全員を受け入れる」というメルケル顔負けの決定を下しています。)

2004-2012年の間には、主にアフガニスタン、イラク、ソマリアといった国々からの移民とその家族を受け入れることで総人口が900万人から950万人に増加。ソマリアのように行政が崩壊した国からの移民については、身分証明書をなにも持っていないことも少なくないため、緩い審査が適用されていますが、これが、手厚い福祉とあいまってますます志望者を引き付ける要因となっています。


これが同時に、「同伴者のいない難民の少年」の中にとても未成年には見えないがっしりとした男性的な「少年」も大量に混じって入国するという奇妙な現象を招きました。

イメージ 2

同伴者のいない難民の「少年」たち。Saad Alsaudくん『14歳』(左)およびAhmad Faridくん『16歳』(右)Gatestone instituteより。

未成年であればより早く難民認定が得られるため虚偽の申請をするケースは実際少なくないようです。隣国デンマークでは「未成年」難民の7割以上が実際は成人だった、という報告もありますが、スウェーデンでは難民の年齢を推定するための生物学的な試験は、人権への配慮からなかなか広く適用されるに至っていません。

ともあれ難民収容施設の職員が匿名で地元紙に語る実態は、日本での報道から想像される状況とはかけ離れています。

「『18歳未満』の三分の二は実際には18歳以上だろう。主にアフガニスタン人、ソマリア人とモンゴリアンについては、スウェーデン人は彼らの容貌を見分けるのに慣れていないので年齢を推し量るのが難しい。」


この職員は、「少年」が18歳以上かどうか推測するにあたっては、ふさわしい年齢よりはるかに精神的に大人びた様子の振る舞いをしていたり、数年のうちにはしっかりした髭が顔中に生えそうだとか、目の周囲にしわがある、とかを基準としているので、三分の二というのは低い見積もりだとのこと。

しかも、こうした「少年」たちの中には、元軍人や、大学卒業者などもおり、挙句の果ては夏休みシーズンに自分が逃げてきたはずの国に帰り、差し歯をしたり植毛をしたりして若さを保つ豪の者もいるというのです。

厳しい緘口令が敷かれているので、こういった実情を公に語ることはほとんどできないと、この職員は嘆いています。

社会が崩れてゆく
いっぽう移民・難民が大量にスウェーデン社会に流入するに従い、犯罪事件が増加していくことへの懸念は以前からみられました。

ある統計では、移民政策導入前と現在を比較すると強姦犯罪は1472%(147.2%の間違いではありません)増加したとしており、これをもとにスウェーデンを「欧州のレイプ・キャピタル」とまで呼ぶ論者もいました。Gatestone Instituteは、1975年にスウェーデンを均一民族から多文化国家に変える国会決議がなされて以来、暴力犯罪が300%増加した、と指摘しています。強姦にいたっては年間421件から6,620件に激増(2014年時点)。人口10万人につき53.2件の強姦が発生しているという統計もあり、これは南アのレソトに次ぐ世界ワースト2位です。


Michael Hessという学者は、スウェーデン政府が犯罪と民族的背景の繋がりに関する調査を一切停止する以前に行われた21の研究をもとに、「外国のバックグラウンドを持つ人々の数と強姦事件の間に関連はあるか」「ある特定の移民グループと強姦事件の間に関連はあるか」という二つの設問について検討した結果、これらのグループと生粋のスウェーデン人を比較した場合、強姦犯の比率は以下のように推移していました。

1960-1970年代 –スウェーデン人と比較し 1.2から 2.6 倍
1980年代 –スウェーデン人と比較し 2.1 から4.7 倍
1990年代 – スウェーデン人と比較し2.1 から8.1倍 
2000年代 – スウェーデン人と比較し2.1 から19.5 倍

また、集団強姦(gang rape)という犯罪形態は、スウェーデンの犯罪史でほとんど知られていなかったのが、1995年から2006年にかけて増加。2012年には、アフガン系の男によって難民収容施設に誘い込まれた30歳の女性が8人の男に一晩中乱暴されるという事件が発生し、検察官はこれを「スウェーデンの犯罪史上最悪の強姦事件」と呼びました。

2013年には15歳の少女が6人の移民系の男に乱暴される事件も発生。その事件に、7人のソマリア人と1人のイラク人からなる集団による、フェリーの中での集団強姦事件が続きました。当初は、メディアの自主規制によるものなのか、「スウェーデン人」の犯行とされましたが、後に犯人たちの出自が明らかにされることとなりました。

しかしどちらかと言えば、こういった犯罪と移民を結びつける議論をする人たちは「極右」「移民排斥派」と呼ばれてしまう傾向にあり、政府も犯罪の背景にある民族性の特定につながる情報を一切開示しない方針をとってきたため、「被害者がより積極的に起訴するようになった」「国によって強姦の定義が違う」といった説により退けられてきたようです。

しかし難民が続々流入するに従い、移民と犯罪の関わりを否定しようにも、煮えたぎった鍋に無理やり蓋をかぶせることにしかならなかったようです。2014年はじめから2015年10月までに、難民収容施設内で発生した暴力事件は、脅迫、暴行、喧嘩など2,177件、一日平均3件に及びました。

さらに、2015年難民危機の際には、中東・北アフリカ移民の数だけでも16万人以上を受け入れました。1千万人を切る比較的少ないスウェーデンの人口に対して、これは大きな負担です。

これがスウェーデン社会の崩壊に向けた最後の一押しとして働いたと考えられます。

結果、スウェーデン警察は昨年10月からの3ヶ月間だけで、600件の暴行、450件の喧嘩、194件の暴力的脅迫、58件の火災、4件の強姦、2件の爆破予告などを含む5,000件もの移民・難民関連の犯罪事件への対応を余儀なくされています。状況はさらに悪化するとの懸念から、今後さらに多くの警官が必要となると警察長官は警告しています。


(この件数だけを見ているとピンと来ませんが、日本の人口とスウェーデンの人口を対比して、これらの数値に13.34を乗じてみましょう。日本がたった1年で名古屋市全体の人口に近い213万4千人あまりの移民を受入れ、直近三ヶ月で8004件の暴行、6003件の喧嘩、2587件の暴力的脅迫、773件の火災、53件の強姦、26件の爆破予告を含む66,700件の犯罪事件が発生。単純計算すれば年間266,800件。また、2015年難民危機とは関係のない強姦、暴力事件も増加傾向にあったわけですが、それとこれとは勘定が別になります。そう考えればほとんどアフリカか中東並みに見えてきます。アフリカと中東が一挙にやってきた結果なので当然といえば当然ですが。)

ところで警察は一体どのように対処していたのでしょうか。

Securitasという地元セキュリティ会社のスポークスマンは、地方の交番が廃止され市街地に移った6年前ごろから警備システムの売り上げが急激に伸びていると話しています。交番の統廃合により、通報から警官が来るまで数時間を要することになり、商店会などを含めますます多くの人たちが警備員を頼っているというわけです。

ところが、警備員が警報のもと空き巣や暴力犯の現場に駆けつけても、容疑者が粗暴で手に負えないこともあるわけで、本来は警察の介入が欠かせないのに、通報しても長時間待たされるだけでなく、「近くをパトロールしている要員がいない」という理由で、せっかく確保した容疑者を解放するように言われることまであるというのです。


そして昨年の難民危機以来の犯罪件数の増加やその質の悪化に対するスウェーデン警察の無力ぶりは驚くべきレベルまでになってしまっています。先月末に、難民収容所で10歳の少年が恒常的に性暴力の対象にされているという情報をもとに10人の警官が施設に立ち入ったところ、怒り狂った「難民」の集団に取り囲まれ、全員がほうほうのていで逃げ出すという大失態。


さらには、少年向け難民収容施設で働くAlexandra Mezherさんという22歳のソーシアルワーカーの女性が15歳のソマリア難民の少年に刺殺されるという事件が発生。この女性は施設の慢性的人手不足のため、10人ほどの少年がいる場所で一人で勤務していたそうですが、少年どうしの喧嘩を止めようとしたところ攻撃されたとのこと。

ところが事件後、こともあろうに警察官僚の一人が容疑者の少年に同情を示す発言をし、国民の怒りを買いました。

「彼はどんなところを通ってきたのだろう?どんな状況下で育ったのだろう?どんなトラウマを抱えているのだろう?移民危機全体が、世界の多くの場所ではどれほど人生というものが不公平かを示している。我々は解決に貢献するべくベストを尽くさなければいけない。」


警官が犯罪に対処できずに逃げ出している状態ではベストもなにもないと思われますが、いずれにせよこの人はこういった職業には向かない柔弱な心の持ち主のようです。

ともあれ冒頭の事件に戻りますが、デイリーメイルの報道によれば、「極右が難民の子供を襲撃」といった日本の報道で考慮されていなかった背景がわかります。

「数百人のモロッコ出身の子供たちがストックホルムで路上生活をし、盗みを働いたり警備員を攻撃している」

「女性を痴漢し、抗議されると顔に平手打ちを食わせる」

「2012年以降、モロッコ移民の少年の5人にひとりが『施設から脱走』している」

「これらの少年たちは行政が助けの手を差し伸べても拒否している」


過去4年間で、スウェーデンに難民申請する「18歳以下」のモロッコ出身少年は劇的に増えており、多くが施設から脱走して路上生活に入っているようです。スウェーデン警察によると、昨今では200人ほどが首都の主要駅に住み着き、路上で寝泊りしつつ犯罪行為に従事している。

ある警官はこう話しています。

「彼らは我々にとって大問題になっている。どこでも物を盗み、中央駅の警備員を攻撃している」

「女性の股間をまさぐり、抗議されると顔に平手打ちをしてくる。警官は皆知ってるよ」

「私なら自分の子供を中央駅には行かせない。警官なら誰もそうしないだろうね。」

現地語の報道を見ればどれほどの惨状なのかが詳しくわかります。何度少年たちを逮捕しても、釈放されるとすぐ元に戻り、同じことの繰り返しだというのです。警察のリソースはこれらの少年犯罪に大きく割かれている状態で、中には匙を投げて辞職してしまう者も出てくる始末だという。


しかもこの問題で、スウェーデンがモロッコ政府と、難民の資格を持たないモロッコ人少年たちの送還についての話し合いまでしているというから驚きです。外交問題にまでなっているという時点で、どれほど深刻かがわかろうというものです。


スウェーデンという国は、2014年、2015年と続いた、野外音楽フェスでの集団痴漢事件についての報道が自粛されていたとおり、以前から移民による犯罪はあまり報じないという傾向があったようです。

しかも「犯罪と移民には何の関係もない」という意見も根強かったため、いったい犯罪激増の要因がどこにあるのか評価が定まらないままでいたときに、2015年大晦日のドイツ・ケルン同時多発集団暴行事件の露見に伴い、ストックホルムでの野外フェスにおける暴行事件が表面化しました。

そして2015年難民危機に伴う各都市の急激な治安悪化、警察のリソース・能力不足の露呈、女性ソーシャルワーカーの刺殺と官僚の「ポリティカリーコレクト」過ぎる発言、「難民の子供たち」によるストックホルム駅の事実上の「占拠」という流れがあるのです。

これらを踏まえると、たまりかねた市民が「自警団」を形成するという形で治安を取り戻そうという動きが起こった、ということだと考えられます。「極右フーリガンが移民排斥感情に駆られて、可哀想な難民の子供をリンチした」といった報道は偏向しすぎたものです。

この「極右」集団が配ったリーフレットにはこうあります。

「国中で、警察はスウェーデン人を襲っている犯罪を予防・捜査することがもはやできないという報道があふれ出している。あるケースでは例えば、最近Molndalにある『同伴者のいない難民少年』のための施設で働いていた女性職員が殺害された事件では、警察庁長官が犠牲者よりも加害者に多くの同情を示すことを選ぶほどになってしまった。」

「しかし我々はスウェーデン人女性に対して繰り返される暴力とハラスメントを受け入れることを拒否する。我々は、かつて安全だった我々の社会の破壊を拒否する。我々の政治指導者たちと警察が犠牲者よりも殺人者に多くの同情を示しているいま、こんなことが起きているのを抗議せずに見過す言い訳は残されていない。」

「スウェーデンの街が正常なスウェーデン人にとってもはや安全に歩けない場所になったときには、問題を解決するのが我々の義務である」

「これが、今日、200人のスウェーデン人男性が、首都の中央駅構内や周辺で暴れまわっている北アフリカ『ストリートチルドレン』に立ち向かうために集まった理由である。」

「警察は彼らの進出を止める手段を持たないということをはっきりと示しており、我々は、自身の手で彼らにふさわしい罰を与えるという以外に手立てを持たない。」

「司法制度は既に退出し、社会契約は従って破棄されている。今、輸入された犯罪から公共の場を守ることは全てのスウェーデン人男性の義務である。」

「今日集まったのは、政治家でもジャーナリストでも警官でもない。あなたたちの父親、兄弟、夫、同僚、友人、隣人である。」

「スウェーデン人の男女は日常生活での安全を得る権利がある。従って、我々は、問題を認識する他の全ての人々に、ストックホルムや国中の他の場所で我々の後に続くよう呼びかけるものである。共に良い未来を作るため」


これまでの背景情報すべてを勘案すると、特段おかしなことを言っているようには思えません。もちろん自警団を賞賛しているわけではありません。むしろ、職業や学業、あるいは家族など、守るべきものを持っているであろう大人たちが、逮捕を覚悟でこんなことまでしなければならないほど、スウェーデン社会は崩壊している証拠、と見えます。これは悲惨過ぎる、の一言です。

それにしても、「理想国家」のようにしばしば賞賛されてきたスウェーデンがなぜこのようなことになってしまったのでしょうか?

世界一「政治的に正しい国」
スウェーデンは、高福祉であるだけでなく、世界で最も「政治的に正しい」国でもあるようです。積極的な移民・難民受入政策もそうですが、いわゆる「性的少数者」の扱いからも見て取ることができます。

スェーデンでは、政府による委託プロジェクトである「the Committee on the Age Limit for Approval of a Change of Gender」(ジェンダー変更への同意の年齢制限にかかる委員会)が、子どもが15歳になったら法的な性別変更を自ら行えるようにすること、また12歳になったら法律上の性別変更、15歳になったら性別変更手術を、両親のうち片方が同意すれば、本人の意思によって実施できるようにするべき、という提案を行ったそうです。この場合、もう片方の親が反対しても、変更が最も子どもの利益に適っているのならば、当局はそれを「overrule」(覆す、無効にすること)できるようにすべきとのこと。


この記事では、「The Swedish Federation for Lesbian, Gay, Bisexual and Transgender Rights (RFSL)」という、スウェーデンで最も力を持ち、政府の補助金によって運営されているロビー団体が、学校への自由なアクセスを許可されており、教室で「あらゆる種類のセクシャリティ」(但し、異性愛を除く)に関する教育を行っていることが指摘されています。

しかもRFSLは、図書館、医療機関、自治体などの組織のための「HBT認証制度」なるものを作り出し、認証取得・維持のためには2年に一度全職員による研修受講が求められるほか、各職場に「情報提供者」を置き、不適切な「ゲイ・ジョーク」を飛ばした者などがいた場合はRFSLに通報、そして最終的には雇用者を通じてその人物が懲戒または解雇されること、などを定めています。

LGBTに関する認識が「進んでいる」先進国ならではの光景といえるでしょう。ゲイジョークを飛ばしただけで密告され解雇されるかもしれないとは、さすが弱者に優しい理想社会。

このようなスウェーデンの「先進的」な姿勢は、行政だけでなく宗教界も際立っています。国民の7割が信徒ともいわれるスウェーデン国教会は2008年に同性婚を認める法律が施行されたのにあわせて、教会内で同性婚を執り行うことを認める方針を打ち出しました。

しかも「ゲイプライドマーチ」に司祭みずからが参加するほどの身の入れようです。

イメージ 1

色とりどりのマーチ参加者に混じって笑顔で手を振るEva Brounne司祭。地元ゲイメディアQXより。筆者の趣味とは若干異なるので画像全てを引用するのは控えますが、興味のある方はリンク先をご確認ください。いかにこの国が多様性に富んでいるかがよくわかります。

法整備といい、「性的少数者に対する理解」の深い宗教指導者たちといい、スウェーデンは今後ますます、誰でも安心して住める素晴らしい社会になっていくことでしょう。

と、思いきや、同じスウェーデンでも全く別世界があるようです。

それはどこか。モスクの中です。

「ホモフォビアはイスラムの常識」
昨年、ハルムスタッドの街にあるモスクの聖職者が、同性愛は「ウィルス」だ、と表現したことで物議をかもしました。このイマームは、子育てにおいては、社会に漂う色々なウィルスから子どもを守る必要があり、同性愛もそのような「ウィルス」の一つであるとのこと。

これに関連して、別のムスリム・コメンテーターがこのような発言をしています。

「ムスリムとして、私はスウェーデン中のモスクを訪れる機会がありましたが、同性愛嫌悪はどこでも常識です。『同性愛はウィルス』というより遥かに悪い言い方を聞いたこともあります。どのモスクでも、繰り返しますがどの場所でも、私は同性愛に寛容な教えを聞いたことはありません。」


スウェーデンのムスリム移民の数はうなぎのぼりに上昇しています。彼らは、おそらくは本国でホモフォビックな説教を聴きながら育ち、そして今後これらの人々の多くが、毎週金曜日にホモフォビックな説教を聴きにモスクに集うのです。

スウェーデン国教会の女性司祭Eva Brounneさんは、自身が「妻」と子を持つオープンリーレズビアンですが、ムスリムを受け入れるために教会から十字架を取り除きイスラム式の礼拝室を設けるべきと提案しました。さすがはスウェーデン。言うことが先進的です。

しかし、疑問が湧いてきます。この人たち、いったいどんな社会を作りたいのか?

LGBTフレンドリーな社会を自認しつつ、他方では一生懸命にホモフォビックな人たちを大量に外国から招き入れ、その熱意のあまり教会が十字架まで捨てようとしている。

本当にこの人たち、一体全体なにがやりたいのか?
 
ポリティカリーコレクトという病
弱者を決して見捨てず、第三世界で苦しむ民に常に助けの手を差し伸べ、性的少数者へも世界有数の配慮を見せてきたスウェーデン。スウェーデンという国のこのありかたにケチをつける人は、おそらく周囲を見渡してもなかなかいないでしょう。

しかし、何かがおかしかったのです。何かが狂ってしまっていたのです。

今は現象面だけしか評価していませんが、以下のような結論を出すには十分だと思います。

ポリティカリーコレクトな国は、必ず滅びるのです。

Robert Jeffresというアメリカのバプティスト派牧師は、全米で同性婚を合法化する最高裁判決を契機に「神を拒絶する国は神に拒絶される」「幼子を殺す国は破壊される」「伝統的な家族を壊す国は存続できない」と警告しました。

牧師や神学者でなくとも、おそらくキム・デイビス女史といったような「古い」タイプの信徒たちは、この判決を見て「アメリカは一体どうなってしまうんだろう・・・神の裁きが下るのでは?」と心ざわめいたことでしょう。

しかし、何のことはありません。アメリカよりはるかに先を行っていた国があったのです。それがどうなったかを見ればいいのです。

奇妙な、とても奇妙な符合なのですが、スウェーデンは、中絶率も1000人あたり20人を超えるというトップクラスの中絶大国です。(「女性の権利を守る」ためには当然のことなのでしょう。)そして述べたとおり、「伝統的な家族へのこだわり」など政治も宗教界もとっくに捨て去ってる。さらにはムスリムを受け入れるため十字架までも捨てようとしている。

「政治的に正しい」国ほどまっしぐらに滅びる。政界・宗教界あげて「性的少数者」をことのほか優遇し、難民などのマイノリティがどんな犯罪をしようとも決して差別も非難もせず(というかその事実にさえ目をつぶり)、宗教マイノリティの感情を決して傷つけないセンシティブな「優しさ」から自国の伝統的なキリスト教のシンボルさえ捨てる国が、無分別な政策があだとなってやがて自滅しようとしている。

とても奇妙ですし、その理論的根拠を解き明かすのは手間のかかる作業ですが、ともかくそういうふうにできている、としか言えません。

筆者は、アメリカ人クリスチャンも、日本人クリスチャンも、そして自由世界に属する全てのクリスチャンが、この事例から教訓を汲み取れるよう願ってやみません。

次回は、ポリティカリーコレクトという病の症状のひとつ、「反レイシズム」の謎に迫りたいと思います。

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2/5追記:

Gatestone Instituteは、スウェーデン法務省の移民の権利に関する部署の担当官に電話インタビューを試みたそうです。興味深いのでその内容を和訳し掲載しておきます。


問:たとえそれがスウェーデンの破滅につながるとしても、誰もがスウェーデンで亡命申請できるようにするべきでしょうか?

「亡命者の権利は非常に強いものです。我々には国際法とEU規則があり、これらによって、何人であってもEUに属する国に来るものは亡命申請する権利が与えられます。」

問:もしも、国内に亡命申請者たちによって脅かされる人たちがいた場合、例えばロマ族、ユダヤ人やサーミ人などのマイノリティですが、その場合はノーと言ってもよいのでしょうか?それともスウェーデンはそうしてはいけないのでしょうか?

「申請者が亡命申請の根拠を有しているか、母国で死刑か拷問を受ける危険がある場合は、亡命を拒否することはできません。」

問:スウェーデン政府の第一の任務はスウェーデンとスウェーデン人を守ることではないですか?

「私たちは国際法を遵守する必要があります。私たちはそうする義務があるのです。もし亡命申請を許可しなければ、私たちは欧州司法裁判所に引き出される可能性があります。」

問:どちらがより重要なのでしょう。スウェーデン人の生命でしょうか、それともあなたが欧州司法裁判所の法廷に立たされる危険でしょうか。

「その質問には答えられません。私がお答えできるのは規則がどうなっているかです。」

問:ということは、もし3千万人の人々が私たちを殺しにきても、私たちにはなんの防御もなく、止めることもできないとおっしゃるんですか?

「私に申し上げられるのは、亡命者の権利は非常に強力な保護を与えるということだけです。」

問:でも、スウェーデン人に対しては違うのですか?

「もし誰かがスウェーデンで人を殺したら、刑事司法制度がそれを取り扱い審理します。私たちはひとつひとつ個別の亡命申請事案を見なければなりません。」

問:いったい世界の歴史上いつ、国家がその市民よりも他国の市民のことを大事にするようなことがあったでしょうか?

「それにはお答えできません。しかし、スウェーデンが受け入れられる亡命申請者の数を制限する規則はありません。」

問:では、国が満杯になり市民が怖がっているときに、それをどうにかする計画はないのですね?

「はい、ありません。」

問:個人的に、それで大丈夫と感じますか?

「それにはお答えできません。それは私の職務ではありません。」

問:仮に数百万人のムスリムがここに来てシャーリア法を施行し、難民の権利が実質的にわが国の民主主義を終わらせ、スウェーデン人を入れ替えて、スウェーデンという国のこれまでのありかたを廃止することになったとします。あなたたちの誰かがこの破滅的な問題についてよく考えたことはあるのですか?

「お考えは理解できます。」

------------------(引用終わり)

ドイツ同様こちらも、緩慢な自殺に向かう狂った国としか言いようがないようです。

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