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2017年05月29日 07時23分 UPDATE

「同意ボタン」で契約成立、敷金は原則返還……120年ぶり民法改正で変わる“ルール” (2/4)

[産経新聞]
産経新聞

同意ボタンで成立

 改正の柱の一つが、約款に関するルールの新設だ。

 「お試し価格500円の健康食品を注文したら定期購入になっていた」。国民生活センターにはネット取引をめぐる相談が多数寄せられている。商品を購入する際などに表示される取引条件が約款だが、小さな文字で書かれていて「注文時に気付かなかった」という声も少なくない。

 これまでの民法には約款に関する規定がなかった。改正法では、ネット取引の「同意する」ボタンを押すなどして消費者が合意した場合や、契約内容として事前に約款が示されていた場合には、消費者が内容を理解していなくても約款が有効であると明確化する。

 ただし、消費者に一方的に不利な契約内容は無効となることも明記し、消費者保護にも配慮した形だ。

ツケの「時効」延長

 未払い金や滞納金が請求できる期間を定めた消滅時効は業種ごとにばらばらだったが、統一される。

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