より本格的に、OK Google!
Google(グーグル)が開発しているAIアシスタント「Google アシスタント」の日本語版が正式にリリースされました! 5月29日より数週間をかけて、Android 7.0、6.0を搭載したすべてのAndroidデバイスに対応していきます。
Googleアシスタントとは、Androidデバイス向けのAIアシスタントで、Google検索やアプリをAIと対話しながら操作するもの。Apple(アップル)のSiriや、Amazon(アマゾン)のAlexa、Microsoft(マイクロソフト)のCortanaなどと並ぶツールです。
これまでにも、Google製のチャットアプリ「Google Allo」で部分的に利用することはできましたが、今回日本語対応したのは純粋な「Google アシスタント」。Siriのようにスマホ自体に搭載されることで、Googleアシスタントからいろんなアプリにアクセスでき、いろんなタスクがこなせるようになりました。
たとえば基本的なタスクである、タイマーやアラームの設定、天気やカレンダーの予定の確認から、
もちろん、タスク以外の雑談にも応じてくれます。Alloでは淡々とお願いしたタスクをこなしていくイメージでしたが、こういう会話ができるとAIアシスタント感が一気に増しますよね。
Google アシスタントが優れているところ
さて今回のリリースに合わせて、Googleアシスタント日本語版の発表会が行なわれました。発表会では、実際の端末を使ってデモンストレーションが行なわれたのですが、そこでGoogleアシスタントが持つ、ある強みを感じたのです。
それは、他のGoogleのサービスとの連携です。
検索するならGoogleエンジン、動画を見るならYouTube、地図を見るならGoogleマップ、いまや娯楽でも仕事でもさまざまなところでGoogleのサービスを使っていますよね。それらのサービスをダイレクトに音声で操作できるのはGoogleアシスタントの最大の強みなのです。
今回は「北海道旅行の準備」というシーンでデモが行なわれました。Googleアシスタントの起動は、おなじみの「OK Google」を端末に向かって言うか、ホームボタンの長押しで起動します。
まずフライトの時間をたずねると、カレンダーからフライトの予定を引っ張り出して、フライト時間をGoogle検索から直接表示してくれます。
そして、現地で食べるものを決めるときに使っていたのが、Googleフォトとの連携。「北海道で撮った料理の写真」と話しかけると、過去の北海道旅行で撮った料理の写真をGoogleフォトから選別して表示します。しかもこれらの写真、「北海道」や「料理」とタグづけされているわけではなく、自動認識で選別されているのです。
ほかにも、お店のオススメ検索や、カロリーの情報をGoogle検索から直接表示してくれます。なので「Webで検索してみますか?」という2度手間な返答は、他のAIアシスタントより比較的少ないのです。
そして最後にリマインダーを設定して、一緒に旅行する友人にそのままメッセージを送信。
今までタブを開きまくってこなしていたような調べものやタスクが、流れるように出来てスゴい…。
とはいえ、ここまで綺麗に音声だけで済ませるシーンは少ないので、たとえば人に写真を見せたいときに「〇〇のときの写真!」と言ってみたり、スピード感が必要な検索に使えそうです。
今後のGoogleアシスタントに期待すること
AIアシスタントは使うことで賢くなりますし、使う人が居てこそのもの。Google Japan 製品開発本部長の徳生裕人氏も、AIアシスタントはアメリカに比べて日本ではまだ普及できていないと述べており、これからどう普及させるのが一番の課題でしょう。
どのAIアシスタントにも言えることですが、やはりスマホに話しかけるのは、便利さよりも恥ずかしさや人目が気になって、なかなか普段使いできないもの。Googleの最大の武器である、大量の検索データや独自のユーザー情報を活かした、もっと声で検索したくなる工夫を、今後のGoogleアシスタントに期待したいです。
ほかにもGoogleアシスタント関連だと、今後「Google Home」が日本に上陸したり、iOS版のGoogleアシスタントが登場する予定です(発表会では、これらの新たな情報はなし)。そんななか、まずAndroidで日本語のAIアシスタントが使えるようになったのは大きな一歩ですよね。
とにかく、Google アシスタントさん、これからもよろしくおねがいします。
・TVとも連動。日本に上陸する「Google Home」ができるようになること、すべて
image: 山本勇磨
source: Google
(山本勇磨)