無人重機で崩落石回収 熊本城飯田丸五階櫓
熊本市は29日、熊本地震の影響で立ち入りを規制している熊本城の復旧工事を報道陣に公開した。余震による2次被害を避けるため、飯田丸五階櫓[やぐら]では、遠隔で操作できる無人重機が崩落した石を回収。文化庁によると、国の特別史跡で無人重機を使用するのは初めて。
工事を請け負う大林組と産業用機械メーカーが3年かけて開発した遠隔操縦装置「サロゲート(分身)」を、アーム付き重機の操縦席などに装着。先端部分にはゴム製の5本の“爪”を付け、石を傷つけずにつかむことができる。
作業員が高所作業車に乗り、リモコンで無人重機を操作。櫓の下にある高さ約6・5メートルの要人[ようにん]櫓台に落ちた石を、一つずつ丁寧につかんで移動していた。崩落した約550個の石は6月中旬までに回収し、近くの市役所古京町別館跡に仮置きする。
文化庁記念物課は「危険性が高い現場であり、落下した石を回収しないと次の工程に進めないという特殊なケースなので無人重機を使用している」としている。(飛松佐和子)