大腸がんからの肝転移、肺転移、骨転移で意識レベルも悪く、最期を待つのみという状況。
四肢の硬直もあり、食事もほとんど取れずIVHからの栄養が唯一の栄養源。
と言うものだった。
私は何も看護が出来ず悩んでいた。
ある日、全身清拭をしていると私のおっぱいが患者の手に当たった。
なにかぎゅっとされた気がした。
まさかね、と思いながらその日は終わった。
次の日の清拭で、確実に揉まれたと思った。
しかも高速で。
そっか、、、これか。
と思ってその日は飽きるまで揉ませてあげた。
すると、それまで呼吸がきつそうで、痛みに歪んでいた顔が平静を取り戻した。
外せということか。
ブラを外して手に直接おっぱいを当てた。
患者は泣いていた。
嬉しかったのか、懐かしかったのか、小さいなと思ったのか、そして、嫌だと思ったのか。
そして口をパクパクさせた。
吸いたいのかな、と思った。
身体を触らせることの看護が考えられない私も看護師として未熟である。
男の人はいままで何人のおっぱいを吸ったか数えることがあると聞いたことがある。
もっと自分を大切にしなよ
これを書いてるおっさんも、読んでるおっさんも、最後にはこうなって死ぬんやで(おっぱいは吸えないけどな