オートマチック バルブボディ分解
9万キロを超えた辺りから、1速から2速に切り替わるときの変速ショックが凄くなった。 マニュアルのクラッチを蹴ったようなつながり方、「ガツンッ」とつながりかなり不快。でも温まると症状はなくなる。 10万キロを超え、今度は2速から3速の切り替わりのときに、「ぶうぅぅぅーん」とエンジンが吹け上がる。 そしてついに、13万5360キロにて、なんだかすごく変な症状になった。 減速して停止する寸前には、一気にエンジンブレーキがかかったような感じになる。 40kmくらいからアクセル離すと、回転が一気にアイドリングまで落ち、キィーーンて音がミッション辺りから聞こえる。 そのまま走ってると、ニュートラルランプが点滅して、さらにバックがなかなかできなくなってしまった。 エンジンを切るとニュートラルランプの点滅はなくなるけど、走るとまた点滅しだす。 ニュートラルランプが点滅すると、セーフモードになり3速固定になるみたい。 バックできないのは非常に困るので何とかしないと。
オートマに関してはまったくわからない… ど素人が直せるものなのか… ネットで検索してみると、トッポやEKワゴン、さらにパジェロミニの同じような症状が出るわ出るわ(笑) これって欠陥品?と思うくらい出てきた。 バルブボディを換えるとほとんどが直るみたいなので値段を調べると… 8万! たかっ…。 いろいろ考えた結果、分解しても元通り組み立てればいいだけ、とノー天気な考えでやってみることに(笑) ネットで調べても詳しくはのってないので、実物見ながらやっちゃったほうが早い。 さぁ分解分解。 |
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ジャッキアップしてATFを抜く。 17mmのボルト。
前から見て右側のオイルパンがATF。 左側はエンジンオイルですよ(笑) |
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抜いたATF。 真っ黒け〜 なんか…キラキラしてる。 金属粉が混じってる感じ。 |
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オイルパンのボルトを全部外し、 軽くコンコン叩くと簡単に取れた。 |
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オートマフィルターが見える。 ボルト2本を外し取り外す。10mm |
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バルブボディが見えてきました。 |
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外したオートマフィルター。 |
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なんだか凄いです。 金属の欠片も入ってます。 |
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そしてこんな物もありました。 何ですかこれは? 事前にネットで調べた情報によると、バルブの蓋みたいです。 かなりの確立で破損するようです。 |
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温度センサーを外し、ソレノイドバルブのコネクターも外す。 温度センサーは金属プレートのボルトと友締めされてる。 4つ上の画像を見ればわかるかな。 ソレノイドのコネクターは、エンジンとミッションの合わせの辺り 配線をたどればわかる。
外周の10mmボルトを外していけばバルブボディは取り外せる。 ソレノイドの配線も一緒に引き抜く。 |
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反対側。
丸い4つあるのがソレノイド。 |
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上のほうででてきたバルブの蓋はここのみたい。 見事に破損してる。 ストッパーが付いてるからこのままでも大丈夫? |
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バルブボディから取り外したソレノイド。 |
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ゴミ? 鉄粉?
汚いです(笑) |
*** ここからは、このページを見て作業する場合は、自己責任でお願いします ***
*** 自己流なのでどこかが間違ってる場合もあります ***
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8mmボルトを外して分解していきます。 ボルトには長さが2種類ある。 さらに金色と銀色のボルトがある。 どこにあったか分かるようにしながら外した方がいい。
アリの巣みたいだ。 |
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さっそく何かを発見。 |
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鉄の折れた何かです。 どこのものだろ? |
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バルブに鉄屑(アルミ)が挟まってます。 これじゃバルブは閉じません。 |
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バルブを動かしてみたら、いっぱい出てきた(汗) これがつまってバルブの動きを悪くしてる。 |
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キレイに洗浄してバルブの動きも点検。 ほんとはバルブを外して擦り合わせをするのがいいのかな? でもバルブの外し方がよく分かりません(笑)
バルブの入ったアリの巣のカバーが2つ、 パネルが2枚、 真ん中に入るアリの巣が1つ、 ボールが7つ、 フィルター1つ、 たったこれだけ? なんか拍子抜けした(笑) もっといろいろな物が中にあるのかと思ったらそうでもない。 |
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組み立てていきましょ。 この組み立て方がいいのか分からないけど、 自己流でいってみる。 一番大きいバルブの入ったカバーを裏返しに置く。 |
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まずは上の画像の物にパネルをのせる。 ずれないようにボルトを2本刺してある(上のとこ) ボールを3つのせます。 真ん中だけなぜか黒いボール。 右側の金色のものはオリフィスでパネルに固定されてます。 |
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次にのせる真ん中のものは裏側にフィルターがつく。 位置は同じ形してるので見ればわかる。
(ジグソーパズル)笑 |
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で、それをのせる。 |
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右下の部分にスプリングを入れます。 下にはボールが入ってる。 3つ上の画像の下の部分にあるボールの上になる。 |
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2枚目のパネルをのせる。 ボールは4つあって画像の位置になる。 |
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最後にバルブの入ったカバーを被せる。 で、ボルトを締めていきます。 逆のほうがボルトを締めやすい、 今の逆で組み立てた方がいいのかな? ん〜 わかりません(笑) |
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ソレノイドもキレイに洗浄してから念のため抵抗値をチェック。 4つとも異常なし。 |
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ソレノイドを4つ取り付け。 アース線も取り付ける。 |
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ボルトを本締めしていきます。 油温センサーを後からつけるのでそこは仮締めにしとく。 下の右側と、その上の右から2つ目のボルトです。 2つ下の画像を見ればわかる。 |
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オイルクーラーのホースを外し、 ATFを流し込み洗浄してみた。 鉄粉が結構でてきます。 |
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バルブボディを取り付け。 ここでとんでもない失敗に気づく…
シフトを切り替えるバルブを忘れてる(笑) どこかは一番上から5つ目の画像と見くらべればわかる。 せっかくつけたのに、また取り外し。。。 重くて押さえるのが大変だ(笑) |
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新品のフィルター。 |
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オイルパンもキレイにします。 真ん中の窪みに磁石が付いてます。 鉄粉を吸着してATF内にいかないようにする為でしょう。 |
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物凄いことになってます(汗) |
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かなりの量が吸着してます。 オイルパン外さずにATFを交換するとこれが…まきあがる? 距離を走ったATFの交換が出来ないのはこれが混ざるから?
フィルターがすぐ詰まりそう。 |
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キレイになりました。 |
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磁石を窪みにつける。 |
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キレイになると気持ちいい。 |
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オイルパンを取り付けてから、ATFを入れます。
純正ATF。 やっぱり純正が一番です。 |
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ゲージの所からATFを入れます。 チューブを差込み。 |
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ポンプでシュコシュコ。 |
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赤い液がキレイ。 オートマの血液(笑) |
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レベルゲージで量を確認しながらCOOLの位置まで入れる。 エンジンをかけたら、P→R→N→D→3→2→3→D→N→R→P と数秒間隔でシフトレバーを動かしてATFをいきわたらせる。 エンジンが温まったらATFがHOTの位置にあるか量を確認。
シフトポジションが「N」の位置で量を確認する。 |
さっそく試乗に出かけてみると、なにこれー! 変速のショックがないー! ひゃひゃひゃ〜 です(笑) 新車までとはいかないけど、滑らかな変速に満足。 分解して元に戻らなかったらどうしよう・・・ そんな不安もあったけど、やってみるとそんなに難しくはなかった。 バルブボディの中の部品は、単品ででてないので壊れたらそっくり交換。 今回は壊れてるのはバルブを押さえてる「蓋」だけだったのでよかったのかも。 バルブの「蓋」のところは押さえがあって大丈夫そうなのでそのまま(笑) 今のとこ不具合はない。 ダメだったらそっくり換えればいいや、そんな感じでチャレンジしてよかった。 ただ、気になるのアリの巣にあった大き目の破片、あれはどこのもだろ?
メモ:作業時間 トータルで約4時間 135380km |