仕事帰り、晩御飯を買って帰ろうとコンビニに寄った小話。
すると、アジア系の外国人の店員さんがいました。
「イラッシャイマセ!」「温メマスカ?」
おにぎり、サラダ、ヨーグルトだけなので、温めるものは無い。
財布を見せ、「サラリーマンは懐が寒いから、こっちを温めて欲しいよ」
と、冗談を言ってあげた。
すると、
「ワタシ、チン(温めるの)!得意!チン!チン!チン!チン!」
と大声でアピールする。愛嬌のある人だ。
「どこの国からいらっしゃったんですか?」
「インドカラ来マシタ」「日本デ勉強シテ、インドノタメニナル!」
素晴らしい。こういう留学生を日本の若者はもっと見習うべきだ。
すると、
「チン!」
「ハイ、オニギリ、温メマシタ!」
「あ、いつの間に。ありがとう」
温かいおにぎり。冷たいままで食べようと思ってたのに。
普段、周りには沢山の日本人がいるのに孤独すら感じる。
異国から来た彼の方が温かく感じられた。
そう思ってると、
「チン!」
「ハイ!サラダ!温メマシタ!」
「え!?サラダ温めちゃったの!?サラダは冷たいままでいいんだよ」
これは明らかなミスだ。店員も気まずそうにする。
内心「ちょっとこれはなぁ~」とは思ったが、
まぁ、しょうがない。
異国に来てまで、一生懸命働いているのだ。
目で「いいよ」と合図してあげた。
ホッとする店員。
「チン!」
「ハイ!ヨーグルト!温メマシタ!」
「おおおおおおい!!バカ!!沸騰してるよ!」
「チョットダヨ!20秒ダケ!」
「20秒じゃないよ!1500Wでやっただろ!」
「生キテ腸マデ届クッテ・・・」
「届かねーよ!乳酸菌全部死んだわ!」
さすがに我慢できなかった!
「もういいよ!おにぎりとサラダだけ!会計お願いね!」
「あれ?財布が無いな。どこだっけ?」
ポケットを探ってると・・・
「チン!」
俺のサイフー!!Σ(゚ロ゚;)
帰りは懐が熱いくらいでした。
完
あとがき。
近所のコンビニにたまに外人の店員さんがいます。
どう考えても別の言語使ってるのですが、
イントネーションだけで「ありがとうございました」と言ってます。