トランプ氏との握手合戦は意図的と仏大統領 あれは「真実の瞬間」
エマニュエル・マクロン仏大統領は28日、ドナルド・トランプ米大統領と交わした強力な握手は「罪のない」ものではなく、決定的な正念場を意味する「真実の瞬間」だったと述べ、意図的な「握手合戦」だったと示唆した。
25日にブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の前に会談した両大統領は、報道陣を前に固い握手を交わした。しかしあまりに固すぎて、2人の指の関節が白くなるのがはたからも見て取れた。
数秒にわたり2人は激しく手を上下させた。お互いに強い目線で見つめ合いながら、トランプ氏が先に手を放そうとしたが、マクロン氏は放さず、トランプ氏の指が伸びた状態になっても握り続けた。
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マクロン大統領は仏日曜紙ジュルナル・デュ・ディマンシュに対して、自分は「小さい譲歩をするつもりはない。たとえ象徴的なものでも。しかし同時に、ことを大げさにすつるもりもない」と相手に示そうとしたのだと述べ、狙いは相手から敬意を獲得することだと話した。
「ドナルド・トランプもトルコ大統領もロシア大統領も、物事を力関係と捉えている。それは別に構わない」と大統領は述べた。
「公の場で批判しながらの外交には賛成しない。しかし2カ国間対話では、何一つとして受け流したりしない。相手の尊敬とはそうやって獲得するものだ」
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手を取ったり取らなかったり
大統領就任以来、トランプ氏と各国首脳との手の触れ方が何かと注目を集めてきた。
- 1月には、訪米したテリーザ・メイ英首相と手をつなぎながら歩いた。メイ首相は後に、大統領は「紳士らしくふるまっていた」のだと話した。
- 2月の日米首脳会談では、安倍晋三首相の手をぐいと引っ張った。握手しながら強く引っ張るのは、トランプ氏の得意技のようだ。
- しかしその数日後に会談したカナダのジャスティン・トルドー首相は、大統領の肩をがしりと握り、引っ張られないようにした。
- 3月には、アンゲラ・メルケル独首相が握手しましょうかと促したのを無視したようにも見えた。