初代中村勘三郎の銅像 除幕式

現在の名古屋市中村区で生まれたといわれる江戸時代の歌舞伎俳優、初代の中村勘三郎の銅像が地元に建てられ、中村屋の屋号を受け継ぐ勘九郎さんと七之助さんの兄弟が出席して除幕式が行われました。
現代までその名が受け継がれる歌舞伎の大名跡、中村勘三郎の出身地といわれる名古屋市中村区の人たちは、その伝統を伝えていこうと寄付金を集めて、初代の勘三郎の銅像を建てる活動を進めてきました。
28日は完成した銅像の除幕式を前に、5年前に亡くなった十八代目中村勘三郎さんの長男の勘九郎さんと次男の七之助さんが人力車に乗って町を練り歩く「お練り」が行われました。
このあと除幕式で、勘九郎さんは「いい芝居を見せることが中村屋の魂を受け継いでいくことだと思うので頑張っていきたい」とあいさつしました。
また、七之助さんも「中村区と中村屋の縁が深くなってうれしいです。自分たちが芝居を盛り上げることで中村区も盛り上がってほしい」と述べました。
そして、関係者が白い幕を取り払うと、十八代目の勘三郎の姿を参考に作られた高さ2メートル80センチの初代の勘三郎の銅像が姿を現しました。
銅像を建てる活動の中心になった豊國神社の近藤一夫宮司は「中村屋と中村区が今後も密接につながっていくきっかけにしたい」と話していました。