1/1
君の甘い瞳
君と僕は結ばれる運命
キドの綺麗な深緑の髪に触りたくなった。
浅い呼吸をして無防備に寝ているキドを見てると、自分が理性を保てていることに驚く。
───少しだけ…
細い髪を手で梳かすとスムーズに指が入っていく。
「ん、あ」
キドが寝返りをうち、こちらを向いた。
……可愛すぎる。
キドと僕は兄弟だ。
血は繋がって無くてもそうなのだ。
だから、この想いは
僕の中で眠らせておかないといけないんだ
****************
自然と目が覚めた。
隣を見るとカノが寝ていた。
綺麗に整った顔は見蕩れてしまう。
私は、カノが好きだ。
でもそんなことを言ってもカノは軽く受け流すだろう。
カノにとって私は只の兄弟。
それは分かっている。
分かっているから胸が痛い。
静かにカノの顔に口を近づけた。
だけど、カノの口には触れない。
ドキドキする─
急いで顔を離し、ため息をつく。
「な〜にため息ついてんの?キド」
「!?」
いつの間にか起きていたカノが私に抱きついてきた。
「い、いつから起きてた?」
「んー?キドが僕の顔の前に顔近づけてきたところかな?」
「──見られてたのか。」
「あはぁ、キドって以外と大胆だね☆」
顔が熱くなっていくのが分かる。カノはそんなことお構い無しに私の背中に顔をうずめた。
「…僕達、兄弟だよ?」
カノが発した言葉に、一気に身体が冷めていく。
「恋愛感情なんてあったらいけないんだよ」
─分かってる…
分かっているけど──
私は勢いよく後ろを振り返った。
目の前にはカノの驚いた顔
その顔に顔を近づけ口をつける。
「んっ!キドッ、んん」
初めてしたキス
下手だけど、私の中では溶けそうな程甘いキス────
カノは、私を押し戻すことはしなかった。
「はっ…」
口を離し、息をする。
カノは私をただじっと見ていた。
「──これが、私の気持ちだ。兄弟とか!そんなの関係ないから!」
言い切ってしまった。頭が真っ白になってグラグラする。もしかして、引かれてしまったかも…
と、考えてると
カノはそれを見て微笑んだ。
「僕も、キドが好き。大好き」
心が、浮いた。
冗談のように心が浮いた。
まさか、まさかカノも私のことを好きなんて………
「それ、本当?」
「うん。僕はキドが好き。もう我慢なんてしない」
カノはそういうと私に覆いかぶさってきた。
「ちょっ!カノッ」
カノは聞かず私にキスをする。
「んっ、カノ、あッ」
「キド、その声……ホントに我慢出来なくなる…」
「こ、声が出るッ、ふあっ」
「〜!もう知らないからねキド」
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。