ビットコインやリップルなどの仮想通貨を扱う取引所の1つであるcoincheck(コインチェック)が最大年利5%という定期預金サービスを2017年5月9日に開始しました。
対象となる仮想通貨
現在仮想通貨としてはビットコインが最も有名ですが、現実通貨のドルや円のように仮想通貨にも色んな種類があります。
取引されている仮想通貨ではリップル、アルトコイン、イーサリアムなどがあります。
今回コインチェックが開始した仮想通貨の定期預金サービスで対象となるのはビットコインのみです。
しかし、ホームページ上では今後他の仮想通貨でも同様のサービスを展開していく方針であることが掲載されています。
現在はビットコインのみの貸仮想通貨ですが、今後順次その他の仮想通貨にも対応していく予定です。
イーサリアム、リップル、モネロ、ファクトム、オーガ等の通貨でも順次貸付ができるようになります。
高金利が最大のメリット
仮想通貨定期預金サービスの最大のメリットはなんといっても最大で年利5%という高い金利です。
この最大というところが味噌で、通常の定期預金同様預入期間によって金利は異なっています。
具体的には、下記のようになっています。
預入期間と金利の関係
- 14日間で年利1%相当
- 30日間で年利2%相当
- 90日間で年利3%相当
- 365日間で年利5%
因みに、金利分のビットコインは、日々還元されるわけではなく、仮想通貨の返却時に一括して付与されます。
定期預金の仕組み
普段私達が利用している銀行では、私達が預けた預金を個人であったり法人に貸し出したりして得られる貸出金利や、国債などの金融商品を購入して得られる金利や配当から銀行の経費や利益を除いた雀の涙ほどのお金が金利として支払われています。
今回の仮想通貨定期預金は、顧客から預かったビットコインを、なんらかの形で第三者に貸し出して、金利を受け取ることで、定期預金した人に還元することになります。
コインチェックでは、ビットコインの取引においてFXや株のようにレバレッジを効かせた取引が可能なので、そういったハイリスク・ハイリターンの取引をしている人に対してビットコインを貸し出して、金利を得ることになると考えられます。
因みに、ビットコインの信用取引自体はコインチェック以外の大手取引所でも行われていて、仮想通貨の大きなボラティリティ(変動幅が大きいこと)を利用して大きく稼ぐ人もいます。
デメリットについて
運営元リスク
今回コインチェックが行う仮想通貨定期預金サービスは無担保契約になるので、コインチェックが万が一破綻した場合は、預けた仮想通貨が戻ってこない可能性があります。
また、預けた仮想通貨は分別管理されません。
このあたりが最大のデメリットであり、リスクです。
分別管理されている銀行や証券、FXでさえも様々な顧客資産の流用事件がこれまでもありましたので、この辺は心配になるところです。
為替レート変動リスク
また、ビットコインなどの仮想通貨は日々レートが変動しています。
得られる金利もビットコインで受け取るのでビットコインの数量は増えることになりますが、ビットコインの価値が日本円に対して下がれば円に両替した時には元金より減っているということもあります。
この編は外貨預金と同じです。
因みに、外貨預金の場合は、スプレッドという手数料に相当する物が通常の銀行だと大きいので短期の預金だと円安にならない限りほぼ確実に損をすることになります。
利用開始するには
仮想通貨の定期預金サービスはコインチェックの口座を開設している人ならば、「貸仮想通貨サービス」に申込むだけで利用できます。
ただ、2017年5月27日現在「貸仮想通貨サービス」は新規利用者の申込を停止中です。
※サービスの品質担保の観点から確認すべき事項が発生したため、現在新規の登録を受け付けておりません。
※再開の目処は改めてお知らせ致します。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願い致します。
コインチェックは5月上旬に大規模な障害を発生させて、その対応について利用者から非難轟々でした。
この障害が発生したことが起因して、現在仮想通貨定期預金サービスの新規申し込み受付が停止しているものと思われます。
今後いつ受付を再開するか分からないので、興味がある人は取り敢えず口座だけ開設していつでも利用できるようにしておくといいかもしれません。
尚、ビットコイン初心者の方にはビットコインの購入方法や円に戻す換金方法なんかについて事前「ビットコイン(Bitcoin)の購入方法と換金方法を徹底解説」を参考にしてもらえればと思います。