「海外の素晴らしいTNRの成功例」の真実~アメリカ、ディズニーランド
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(summary)
It is followed by the enactment of the (There is no exception)stray cat feeding ban,ordinance , In the United States.The city of Anaheim has enacted a new code that makes it illegal for residents to feed feral cats.
The city of Anaheim also has adopted an inhumane policy regarding the potential euthanizing of cats in colonies over 30. The city is saying they plan to implement 'monitoring and capture' of cats in large colonies.
This means they may 'trap and kill'.
Therefore, TNR of Disneyland is illegal.
「海外の素晴らしいTNRの成功例」を、日本の動物愛誤活動家らがブログやSNSなどで紹介し、その情報の拡散をしています。しかし私が調べた限りその情報は、現地の情報とはかけ離れています。正反対であることも珍しくはありません。今回は複数の動物愛誤がブログやSNSで「アメリカでの素晴らしいTNRの成功例」と絶賛し、紹介しているカリフォルニア州サウス・カリフォルニア市アナハイムの、ディズニーランド内におけるTNRについて、現地の情報を紹介します。日本で流布されている情報とのギャップに驚かれることでしょう。
私はかつて、日本の地域猫推進派が「海外での素晴らしいTNRの成功例」として紹介されている事例が、現地の情報とはかけ離れていることを何度か指摘しています。例えばアメリカ、ニューヨーク州のケネディ空港の隣接地で強行に餌やり(無許可TNR)を行っていた件について、日本では「素晴らしいTNRの成功例」と紹介されていました。自治体や近隣の援助や、地域住民の参加や熱烈な支持があると誤認させるような内容でした。残念ながら、この日本のソースはインターネット上から削除されたようで、現在は見つかりません。
真実は、ケネディ空港隣接地でのTNRは無許可違法で、最終的には武装警官隊により強制的に排除されました。それ以前にもしばしば行政や空港関係者からTNRを停止するように警告がなされていました。なぜならば、猫の残餌を求めて鳥が集まり、飛行機の安全運行に支障をきたしていたからです。鳥が飛行機のエンジンに吸い込まれることを「バードストライク」と呼びます。それは飛行機のエンジン故障の原因になり、航空関係者には大変恐れられているからです。
また、ワシントンDCにおけるTNRについても、多くの地域猫推進派が、「アメリカでのTNRの素晴らしい成功例」としてしばしば取り上げています。このTNR活動は、アメリカでは狂信的な団体とし認識されている、Alley Cat Allies「野良猫連合」が中心となって行われています。同団体は、違法なTNR活動などにより、何人も逮捕者~有罪を出しています。
しかし実態は日本の地域猫推進派が主張していることは、現地の中立的なマスメディアの報道とはかけ離れていました。日本の地域猫推進派は事実の曲解、TNR団体が公表している都合のいい情報の鵜呑み、つまみ食い、さらには日本の地域猫推進派が都合よく改ざんした情報しか報じていません。この件については、私は連載記事を書いています。まとめ・アメリカ最大のTNR推進団体、Alley Cat Allies「野良猫連合」の真実~ワシントンポスト誌は同団体のワシントンDCのTNR活動を完全否定した。
今回はアメリカ、カリフォルニア州アナハイム市の、ディズニーランドで行われているTNRについて検証します。ディズニーランド内におけるTNRは、ディズニーランドの職員が行っています。しかし2010年以降は、裁判所にTNR禁止の仮処分決定がされています。また公的に認められたTNRではありません。アナハイム市には、「私有地であっても野生動物(野良猫も含む)に給餌してはならない」という条例があります。つまりディズニーランドにおける、私的なTNRは違法行為です。
このディズニーランドのTNRにおいても、複数の地域猫推進派や野良猫愛誤が絶賛しています。いわく、「アメリカでの素晴らしいTNR成功例」としてです。それを例示します。
林 太郎 on Twitter: "アメリカのディズニーランドに住みついた野良猫たち ...
林 太郎ネズミの国だけに?アメリカのディズニーランドに住みついた野良猫たちとそのサイドストーリー
アメリカのディズニーランドに住みついた野良猫たちとそのサイドストーリー 「TNRと呼ばれる園内の猫たちを去勢後、放し飼いにする管理方法をとることにした。」 TNRのいい宣伝になる。2014年11月24日。
にゃんころもっちぃ(動物愛護)
これは素晴らしい!カリフォルニアディズニーのスタッフさん達本当にお疲れ様です(´ω`)。2014年11月26日。
この林太郎氏が引用した日本の記事はこちらです。ネズミの国だけに?アメリカのディズニーランドに住みついた野良猫たちとそのサイドストーリー。2014年11月23日。
この、日本のメディアの記事の元となる記事はこちらです。The Feral Cats of Disneyland。「ディズニーランドにおける野良猫」2014年11月13日。
実は、アメリカの元となる記事では、全文を読めばディズニーランドのTNRを完全に否定する内容です。例えば、「野良猫を給餌して温存することは、多くの感染症を野良猫がもたらすリスクがある」「ディズニーランド内であっても、保護すべき野生動物が生息しており、野良猫はそれらに対して被害を及ぼす」です。野生動物保護団体に属する科学者は、このディズニーランドのTNRに反対する声明を出しています。また、カリフォルニア州の大手動物愛護団体が、「TNRは動物虐待である」として、このディズニーランドのTNRに真っ向から反対していることが報じられています。
さらに決定的なのは、市民団体、環境保護団体、動物愛護団体らは、裁判所に対して、ディズニーランドのTNRの差し止め請求と、環境調査を終えるまでに期間にTNR活動を禁止する仮処分を求める訴えを裁判所に提起しました。2010年には裁判所の、「環境調査が終了するまではTNRを禁じる」という、との仮処分が出され、現在は有効です(つまり裁判所はディズニーランド側に「TNRをしてはならない」と命令を出しています。
日本のマスメディアによる報道では、ある程度の両論併記をしています。例えば 「同政策(ディズニーランドのTNR)に対して禁止命令が出され、現在は環境評価を待っている最中だ」。などです。しかし記述が曖昧で、裁判所による差し止め請求の仮処分の決定がなされたとの具体的な記述ではありません。その理由ですが、訳者の能力不足なか、意図的に訳者が曖昧にしたのかはわかりません。
結論から言えば、ディズニーランドのTNRに関するリンクした2014年のアメリカのメディアの記事の内容は次のとおりです。
①環境保護団体、野生動物保護団体、動物愛護団体から、ディズニーランドのTNRに対して厳しい批判がある。
②環境に悪影響があるなど理由で、2010年には裁判所が禁止の仮処分決定をしており、現在は裁判所が禁じている。
さらに、ディズニーランドがある、カリフォルニア州アナハイム市は2015年に、「野生動物(野良猫も含む)に対する給餌の禁止」を強化する条例を制定施行しました。これにより、私有地であっても野生動物(野良猫も含む)に対する給餌は厳しく禁じられる事となりました。ディズニーランドがあるアナハイム市は、TNR(違法給餌されている)猫を、捕獲して、強制的に殺処分する方針です。
ディズニーランドのTNRに対する、現地(アメリカ)のマスメディアの報道が日本のメディアで伝えられて、さらにいわゆる「愛誤」が、ブログやSNSで引用するれば、引用の度に都合の良い部分だけが抜き書きされ、さらに歪曲解釈も加わって、もともとの意味とは正反対になります。
「裁判所にTNRの差し止め請求訴訟を起こされ、TNR禁止の仮処分決定までされている」「条例で禁じられている違法行為である」「行政が野良猫を捕獲して強制的に殺処分する方針である」という、ディズニーランドのTNRを、「TNRのいい宣伝になる」とは、呆れました。「いい宣伝になる」とは、元の記事通り「違法で有害な行為。強制的にやめさせるべき」という本来の意味であればいいのですけれど。ところで、ディズニーランドのTNRを好意的にツイッターで紹介した、林太郎という方は、弁護士だそうです。裁判所の仮処分決定の意味もわからなかったのでしょうかね。ますます呆れます。次回は、このディズニーランドのTNRに関するアメリカのメディアの記事を紹介します(続く)。
(動画)
ディズニーランドの野良猫。公開は2013年ですが、撮影は2008年のようです。2010年以降は、裁判所の仮処分決定によりTNR(給餌)は禁じられています。今でもディズニーランドに多くの猫がいるとしたら、来園者が餌やりをしているか、裁判所の決定や条例に反してまでもTNRをしているということでしょう。
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