前川前文科次官が会見「行政歪められた」
加計学園の獣医学部新設をめぐって「総理の意向」などと記された文書について、JNNの取材に「本物だ」と証言した前川前文部科学事務次官が、25日午後に記者会見を行いました。
【文書の存在について】
「文科省において、8枚の文書について、本物であるかどうか、真正なものかどうかについて、存在するかどうかということについて、文科省の中で調査が行われたと聞いているが、その結果、これらの文書については確認できなかったという結論になったと聞いている。これにつき、私は大変残念な思いを抱いた。これらの文書については、私が実際に在職中に共有していた文書である。これは確実に存在していた。そのことについてまずは申し上げたい。(文書は)見つけるつもりがあれば、すぐ見つかると思う。複雑な調査方法を用いる必要はない」
【会見した理由】
「こういう発言を私がすることによって、非常に文科省の中にも混乱が生じるであろうと思う。文科省としては調査をしたが確認できなかったと言っているわけだから、その点については大変申し訳ないと思うが、しかし、あったものをなかったことにはできないということで申し上げたいと思っている」
【内閣府の判断について】
「判断すべき責任がある内閣府は、そこの判断を十分根拠のある形でしていないと思っている。また、将来の獣医学部で養成すべき人材について、その人材需要の見通しを明確に示すべき農水省、厚労省について、人材需要の見通しを示していない。したがって、責任あるそれぞれの省庁がその役割を果たしていない中で、文科省において設置認可の審査をするというところまできてしまっている。これは非常に行政のあり方として問題がある。極めて薄弱な根拠のもとで規制緩和が行われた。また、そのことによって公正公平であるべき行政のあり方が歪められたと認識」
Q.証人喚問に呼ばれたら行きますか?
「証人喚問があれば参ります」(文科省 前川喜平前事務次官)
一方、前川前次官は、出会い系バーに通っていたと読売新聞が報じたことについて、「女性の貧困の実態を実際に会って話を聞いた。極めて個人的な行動で、どうして読売新聞が報じたのかわからない」などと話しました。