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GW後、五月病に悩む新卒一年生のための処方箋

「自分は駄目な奴だ」と思う必要はない

2017年5月10日(水)

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(写真:PIXTA)

「記憶力」で勝負ができる世界は一カ月前に終わった

 楽しかったゴールデンウィークも終わり、世間は「五月病」の季節に絶賛突入中です。この病に冒されるものは、古くから社会人一年生のフレッシュマンにほぼ限定されています。その理由は単純明快で、学生と社会人とでは生活環境や価値観が180度変わってしまうからです。

 学生時代とは、言ってみれば「記憶力」で勝負ができる世界です。例えば英単語をどれだけ覚えているかとか、そういうことですね。一方、社会人は「経験」で勝負する。仕事とはいわば常に困難に直面し続けることですが、困難ごとを解決していくために必要なのはひとえに経験です。かつて似たようなことをやった、そしてこういうふうに解決した…。社会人は常に過去の経験を引っ張ってきて、経験に照らし合わせながらミッションを完遂する。ここでは記憶力の良し悪しはあまり問題とされません。

 しかしこのあたりの機微がわからない社会人一年生は(新人が「わからない」のはやむなしですが)、針小なことをともすれば棒大にとらえて自信を喪失してしまう。こういう新人をきちんとフォローするのが管理職の大切な仕事です。具体的にはどうしたらいいのか──。今回はちょっと趣向を変えて、私から直接的に新社会人に語りかける形をとってみることにしましょう。

本当に「使えない」人材だったら、そもそも採用されていない

 私どもの会社・武蔵野では、新卒内定者にアンケートを実施します。その中にはこんな設問があります。

 「あなたはわが社で実力を発揮できると思いますか?」。

 するとまず大部分の内定者が「そう思う」「そうなれるよう努力したい」と前向きな回答をします。
 ところが入社数カ月で、もう一度同じアンケートを採ると回答は一変します。

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「GW後、五月病に悩む新卒一年生のための処方箋」の著者

小山 昇

小山 昇(こやま・のぼる)

株式会社武蔵野 社長

1948年山梨県生まれ。76年に武蔵野に入社し、89年から現職。赤字続きの同社で経営改革を断行。2000年、2010年に日本経営品質賞を受賞。ダスキンの加盟店業務の傍ら、550社以上に経営を指導。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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川野 幸夫 ヤオコー会長