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不動産投資を始める際、インターネットで物件を調べても実際にどれを選べばいいのか分からない方も多いと思います。そこで今回は初心者のための投資用物件の選び方を簡単に解説します。
ターゲットの選び方
マンションといっても単身向け、学生向け、新婚向け、ファミリー向けと様々です。どの層をターゲットにするかで、選び方や条件は変わってくるということをしっかり把握しておきましょう。
単身者向けの物件
単身者の場合、設備は必要最小限で極端な話、仕事の後お風呂に入って寝られたらそれでいいという方も多いです。その代わり、第一に駅からの近さといった立地条件、第二に家賃の安さを求める傾向にあります。
学生向けの物件
学生の場合、アルバイトで生計を立てている方も多いため、第一に家賃の安さを求めている傾向にあります。第二に学校までの通学距離や都心に出やすいかといった立地条件を重視する傾向にあります。
新婚向けの物件
新婚の場合、設備の綺麗さ、築年数の浅い新しい物件、おしゃれさやスーパーや銀行などの周辺施設・環境の充実度を第一条件に持ってくる方が多いです。
ファミリー向けの物件
ファミリーの場合、防音などの構造上の設備や間取り・広さ・収納などといった利便性、学校や公園、病院など周辺施設や周辺環境の良さが重視されます。子育て世代は特に子どもにとって住みよい場所であれば駅からある程度遠くてもその点は妥協する傾向にあります。
このように、住む方のタイプによって需要は異なりますので、ご自身が考えるマンションのターゲット、そのターゲットのニーズをしっかり把握することが大切です。
立地の選び方
単に駅から近いというだけでは立地条件がいい投資用物件とは言えません。以下の項目に注意して本当に立地条件がいい投資用物件なのかを見極める必要があります。
駅からの近さ
まずは駅からの近さとなりますが、ただ単に物件情報に載っている情報として「駅から何分」というだけでチェックを済ませるのは大変危険です。可能な限り、実際にその道を歩いてみて、その街の雰囲気や駅までの間にどのような施設があるかを見てみましょう。昼間だけでなく、夜間はどういった雰囲気か見てみるのも、防犯上とても大切なことです。さらに、地域によっては自転車での通勤・通学が主流だったり、自動車を所有している人が多かったり、徒歩で全て済ませられるような便利な場所だったりと様々です。大切なのはその地域にあったものさしで測ることです。
周辺施設
コンビニやスーパー、病院、銀行など生活に欠かせない施設がその物件からどれくらいの距離なのかを確認しておきましょう。さらに、日常的に使うことの多いコンビニやスーパーに至っては、駅と物件の間にあるかどうかもポイントです。また、ファミリー向け物件の場合は、近くに小児科や総合病院、学校・公園などがあるとポイントが高くなります。
街の雰囲気
その物件だけでなく街全体の雰囲気や、その物件の周辺にはどのような建物が建っているのかをしっかりチェックしましょう。繁華街や工業地域などはファミリー層からは敬遠されがちです。また、日当たりをウリにしていたのに、ある日突然隣に大きなビルが建つこともあります。物件だけでなく、街自体も立地条件として見るようにしましょう。
築年数での選び方
投資用物件をマンションで考えている場合、大体の方が一棟買いではなく「分譲マンションで一部屋を買う」というパターンになると思います。一部屋だけを買うからと、マンション全体のことに目が向かなくなってしまいがちですが、築年数だけはしっかりと確認しておきましょう。
新耐震基準と旧耐震基準
実は国が定める耐震基準というのは、意外と短いスパンで更新されています。2017年時点では、1981年(昭和56年)以降の「新耐震基準」と呼ばれる基準を満たしているマンションか否かで、物件の信頼性が全く異なります。この新耐震基準を満たすマンションは『震度6強以上の地震でも、倒れない住宅』という位置づけがされているため、物件の信頼性を判断するためにも大変重要となります。さらに、この基準を満たしていない物件に関しては今後大規模な耐震補強の工事などが入る可能性があり、それに伴う費用も想定しておく必要があります。
経年劣化によるメンテナンス
中古の投資用物件にはリフォームが付き物ということを念頭に置いておきましょう。一見「そのままでもまだまだ住めそう」に見える物件でも、築年数がある程度経っていると、近い将来水回りのトラブルや給湯器・エアコンなどの設備の故障といった連絡が来る可能性が高くなります。その場合、思わぬ出費となってしまうこともありますので、どの程度のメンテナンスが必要になるのか必ず計算に入れておくようにしましょう。
まとめ
投資用物件というのは、ただ単に「自分がいい物件だと思うか」という基準ではなく、借り手側に立った客観的な見方も大切です。その物件の周辺環境や立地条件などその地域で何が求められているか、どれ程度リフォームやメンテナンスが必要かなどもしっかり視野に入れて物件を選ぶように心がけましょう。