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私の名前はジロギン。

暇つぶしのためのブログです。ブログ主・ジロギンが日常についての雑記、ハンターハンター、ナルト、ワンピースなどの漫画考察記事を書いています。電車の中や仕事の休憩中、寝る前などおヒマな時にどうぞ!

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【ハンターハンター】クロロはどうやって団長の手刀を見逃さなかった人の存在や力量に気がついたのか?

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私がハンターハンターで最も好きなシーンといいますと、実は、幻影旅団団長のクロロと、その団長がマフィアボスの娘・ネオンを気絶させるために放った手刀を見逃さなかった、団長の手刀を見逃さなかった人とのやり取りのシーンなのです。2人の戦闘が描かれたわけではなかったというのにクロロの強さがわかる名シーン?ですね。

ただ今考えると、このシーンに少しだけ疑問があるのです。ほんの些細なものですが。

団長の手刀を見逃さなかった人は、ビル内に設置された監視カメラに映ったクロロの手刀スピードを見たことでクロロの力量を推測し、戦いに挑みました。団長の手刀を見逃さなかった人はクロロのことをカメラ越しに確認していましたが、クロロは一方的に手刀を見逃されなかっただけで、団長の手刀を見逃さなかった人の存在を確認してはいませんでした。でもクロロと団長の手刀を見逃さなかったが対峙したシーンでクロロは、

「サシでやろう

とまるで待ち構えていたかのようなセリフを言っていましたよね。

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(引用:HUNTER×HUNTER 11巻60P/冨樫義博)

そこで疑問が湧いてきました。それは、

クロロはどうやって団長の手刀を見逃さなかった人の存在に気が付いたのか?

ということです。クロロは直接面識のない団長の手刀を見逃さなかった人の強さや、自分を狙っているということにどうやって気がついたのでしょうか?今回はそのことについて考えてみようと思います。

 関連記事:【ハンターハンター】キルアの手刀とクロロの手刀はどちらが威力が上なのか? - 私の名前はジロギン。

 

 

団長の手刀を見逃さなかった人とは?

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(引用:HUNTER×HUNTER 11巻54P/冨樫義博)

ベレー帽姿で、少し人をナメているかのような口調や態度が目立った殺し屋です。マフィアが、オークションの品を狙う幻影旅団を抹殺するために雇った殺し屋たちの一人として任務に参加していました。クラピカの見立てでは「シルバやゼノになんとか対抗できる」くらいの実力はあるそうで、つまるところ強いのか弱いのかよくわかりません。

監視カメラに映ったクロロの恐ろしく早い手刀を見逃さず、その一瞬でクロロの強さを判断したほどの洞察力を持っています。団長の手刀を見逃さなかった人はクロロと一戦交えようと追跡しましたが、クロロが盗んだ念能力の一つ「密室遊魚(インドアフィッシュ)」によって殺害されてしまいました。

団長の手刀を見逃さなかった人の名前は作中で明らかにされなかったので、世間では便宜的に「団長の手刀を見逃さなかった人」と呼ばれています。

 

 

「円」で感じ取った?

ゼノはビル内に潜んでいるクロロの居場所を探知するために「円」を使いました。「円」は触れた相手のオーラから力量を測ることもできる(キメラアント編でピトーの「円」がゼノの「龍頭戯画(ドラゴンヘッド)」に触れた瞬間互いに力量を察知していました)ようです。クロロもゼノ同様「円」を使ってビル内にいる暗殺者たちの力量を測っていた可能性があります。その中で団長の手刀を見逃さなかった人の存在や力量も感じ取ったと。

幻影旅団は独学で念を学んだものと思われますが、クロロと同じく流星街出身で旅団メンバーであるノブナガも「円」を使えていたので、クロロが「円」を使てもおかしくはないです。

ただ問題点が2点あります。1つはクロロの「円」の広さです。クロロが侵入したセメタリービルは高さ100mくらいありました。100mを無作為に探れるほど広い「円」を出せるのは作中ではゼノとピトーくらいでした「円」は能力者の強さに関わらず得手不得手があるようで、半径50mくらいを探れるレベルであれば達人クラスのようです(ノブナガ談)。クロロの「円」ではビル全体を探れなかった可能性があります。

もう1つは、先述のピトーとゼノの例からすると「円」を使うと相手がオーラをまとっていたり、念を使っていた場合お互いに力が割れてしまうという点です。もしクロロが広域に「円」を使っていたらビル内にいたゼノ、シルバにその存在や力がバレていた可能性があります。かなりリスクがありますよね。

ただ、ゼノは「円」を使う前に「敵(クロロ)も(自分と)似たような実力」と語っていたので、クロロのオーラや「円」に触れるなどしてクロロの実力を知っていたことも考えられます・・・ってここら辺はすごく微妙で、シルバは過去に旅団メンバーやクロロと交戦しているようですのでその実力を知っているはずですからゼノに強さを伝えることはできましたし、ゼノとシルバはクロロが殺害した暗殺者のしたいから強さを測っていた描写もありましたので、いろんな方法でゼノはクロロの力を知ることができたんですよね。

それでもクロロとしてはビル内で暗殺者を殺して回るにあたり目立つ真似はしたくなかったでしょうから、自分の力や位置も察知される可能性のある「円」は使わなかった可能性が高い気がします。

 

 

 

特定していなかった?

団長の手刀を見逃さなかった人は、クロロがあえて仕掛けた「血の道標」をたどってクロロにたどり着きました(あえて血を床に垂らし、すぐに拭き取ることでわずかに血の匂いを残すことで、それを感じ取れる殺人中毒者をおびき出す、その血が垂らされた道こそが「血の道標」です)。

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(引用:HUNTER×HUNTER 11巻58P/冨樫義博)

クロロがこの血の道標を仕掛けた理由としては、団長の手刀を見逃さなかった人を誘導し、「密室遊魚(インドアフィッシュ)」が使える空間で戦おうとしたことも考えられますが、特に団長の手刀を見逃さなかった人をおびき出すためでなく、不特定の人物をおびき出す罠だった可能性もあります。

団長の手刀を見逃さなかった人曰く、血の道標は殺人中毒者にしかわからないそうです。クロロは「その血の道標をたどれる人物=それだけ血に飢えた、血の匂いを嗅ぎ慣れた強者」と考え、強いやつと戦うための手段として血の道標を仕掛けたとも考えられます。そこに団長の手刀を見逃さなかった人が引っかかったと。罠は特定の相手、不特定の相手に限らず仕掛けますよね。

また血の道標を作るために使ったとされるモブ殺し屋の能力が「密室遊魚(インドアフィッシュ)」で、その能力がどれくらい強い奴にまで通用するのか図るために、できる限り強いやつと戦いたかったという可能性もありますね。とりあえずテストする相手が欲しかったと。

 

 

 

殺気丸出しだった?

ハンター試験中のヒソカは、キルアが遠目からでも「人を殺したがっている」と判断できるくらい殺気丸出しでした。この時のヒソカのように作中に登城する殺人中毒者系のキャラはかなりの自信家で、殺気を抑えたりはしない傾向があります。

団長の手刀を見逃さなかった人も言動から見るに完全にヒソカタイプの自信家殺人中毒者のようでした。だからクロロを追跡中も殺気を丸出しにしていた可能性があります。それにクロロが気がつき、

「あー、なんかついてきてるやついるなぁ。殺気丸出しじゃん。でもそこそこ強そうだし(あとうざいし)、戦っておくか」

的な感じでおびき出し、始末したと。団長の手刀を見逃さなかった人としてもクロロの「サシでやろう」という発言に対してすんなり受け入れていたことからも、むしろクロロに自分の存在を気づいてもらい、真っ向から戦う機会を狙っていたと思われますので、殺気を隠す必要もなかったとも言えるんですよね。

 

 

クロロのウォームアップ要員

クロロは殺し屋たちを始末する中で、間違いなく殺す前に「今回マフィアに雇われた殺し屋の人数」や「殺し屋のメンツ」について拷問することで聞き出しているはずです。クロロと団長の手刀を見逃さなかった人が戦った部屋にあった殺し屋の死体は椅子に座らされ、足に針(ボールペンみたいなやつ)が何本も刺さっていました。クロロに拷問されたのでしょう。

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(引用:HUNTER×HUNTER 11巻59P/冨樫義博)

殺し屋たちを拷問することでクロロはゾルディック家が任務に参加していることは把握していたはずです(ゼノとシルバを待ち構えてましたからね)。普段本気で戦うことがまずない旅団メンバーはフェイタンしかりでだいぶ体がなまっているようです。クロロも万全ではない状態でゾルディック家と戦うのは不安が残ったと思います。ある程度強いやつと真っ向から戦って、ウォームアップをする必要が出てきますね。

そこでクロロは血の道標を仕掛け、あえて引っかかってくるくらいレベルの強さのある殺し屋と戦おうと思い、団長の手刀を見逃さなかった人をおびき出したのではないでしょうか。団長の手刀を見逃さなかった人の強さについては、ゼノとシルバを目の前にしての態度などでクラピカ以外の殺し屋たちもある程度分かっていたでしょうから、クロロも拷問して、

ゾルディック家>>>>>>>>>団長の手刀を見逃さなかった人とその隣にいた刺青の人>>>>その他の殺し屋たち

くらいの、だいたいの強さランキングを作れたと思います。

関連記事:【ハンターハンター】団長の手刀を見逃さなかった人の隣にいた刺青の人の強さはどれくらい? - 私の名前はジロギン。

あまりに弱い殺し屋ではウォームアップにもならないでしょうから、ゾルディック家との中間に当たる団長の手刀を見逃さなかった人と戦おうと考えていたのではないでしょうか?

クロロはゾルディック家との一戦を前に、どのみちある程度強い奴と戦っておきたかったので、おびき出す罠を仕掛けたと。この場合団長の手刀を見逃さなかった人を特定していたかどうかはわかりません。ひとまず強い奴が引っかかればよしとしていた可能性もあります。

 

 

 

今回の私の疑問の肝はクロロが団長の手刀を見逃さなかった人を特定しておびき出したのか?という点にあると思います。他の殺し屋を拷問して強さを知った上でおびき出したのか、それともとりあえず強いやつをおびき出したかっただけなのか・・・

私個人としては、クロロは団長の手刀を見逃さなかった人を特定しておびき出したわけではない気がします。団長の手刀を見逃さなかった人は強いとはいえクロロにとってはまず負けることがない相手には変わりないですから、クロロがそこまで戦うことにこだわっていたとも思えないんですよね。やはり本命はゼノとシルバにあり、他の殺し屋との一戦は遊びや肩慣らし程度に過ぎなかったと思います。ですので今回の疑問の答えとしては

クロロは団長の手刀を見逃さなかった人の存在に気づいていたわけではなく、誰でもいいから「そこそこに強い相手」と戦ってゾルディック家との戦いに備えようとしていた

のだと思うのです。団長の手刀を見逃さなかった人と戦ったのはクロロにとっては偶然であり、団長の手刀を見逃さなかった人にとっては必然でありという、見方によって若干理解の仕方が変わってくると思います。

 

それでも団長の手刀を見逃さなかった人はそこそこの強さをしていて、クロロにサシでの勝負を望ませたり、念能力を使わせたりと他の殺し屋たちに比べると非常に健闘したと思います。なんといっても、団長の手刀を見逃さなかった人はさも強そうな雰囲気を醸し出しながらも戦闘描写もなくあっさり殺されることでクロロの強さを演出するという咬ませ犬として一番大事なの仕事をしたことこそ最も評価されるべきことだと思います。団長の手刀を見逃さなかった人以上の咬ませ犬を僕はまだ知らない。