最近、雨が多くなってきましたね。
梅雨が終われば、暑い夏がやってきます。
この季節になると、「夏バテ」、「熱中症」など、
夏の暑さが原因で起こる体調不良がニュースで取り上げられることが多くなります。
と、同時に、夏は楽しいイベントもたくさんあります!
海、アウトドア、BBQ、花火大会などなど。
普段の仕事に加え、思いっきり遊ぶためにも「夏バテ」は予防したいですよね!
そもそも、夏バテとはいったい何が原因で起こるのでしょう?
夏バテとは・・・?
疲れが取れない、食欲がない、身体がだるい・・・などの夏バテの症状は、
実はしっかり対策しておけば未然に防ぐことができます。
夏バテが起こる最大の原因は、自律神経の乱れです。
夏バテは、暑い室外とクーラーの効いた涼しい室内を一日に何度も行き来することにより
体温の調整が上手にできなくなり、自律神経を乱しやすくなります。
気温が高いと体温も高くなるので、脳の視床下部から体温を下げるよう命令が下されます。
そうすると、血管を拡張したり汗を出したりして、身体は体温を下げようとします。
また、動くと余計に体温が上がってしまうため、身体は無意識に無駄な動きを抑えるような働きかけを行います。
これがいわゆる夏バテの「動きたくない」「食欲がない」という症状の原因につながるのです。
これらの症状の緩和には、ビタミン、タンパク質、クエン酸などの栄養素が役立ちます。
そこで、これらの栄養素を含んだ「夏バテ予防メニュー」を友人に教えて頂きました!
前回、「管理栄養士は何を食べてるの? メンズ管理栄養士、圓尾さんの食生活とは」
という記事でご紹介させていただいた、メンズ管理栄養士の圓尾和紀さん。
夏を、万全の体調で乗り切りたい方必見!のレシピを5つ教えて頂きました!
先月発売した彼の書籍、『一日の終わりに 地味だけど「ほっとする」食べ方 』 に
登場しているメニューも、一部教えて頂きましたよ♪
キーワードは、攻めの和ご飯!
1、なすとトマトのそうめん汁
(『一日の終わりに 地味だけど「ほっとする」食べ方 』から引用)
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【材料・1人分】
・茄子 1本
・トマト 1個
・そうめん 1束
・みょうが 2個
・だし 2カップ
・味噌 大さじ1と1/2
【作り方】
①茄子を縦半分に切り、斜め5mmぐらいの薄切りにします。
②トマトは横に輪切りにして、さらに半分に切ります。
③みょうがは縦半分に切って斜めに薄切りにします。
④そうめん茹でておきます。
⑤鍋にだしをいれて沸騰させ、①~④の具材を入れて火を通し、味噌を溶き入れます。
⑥味噌を入れたら沸騰直前で火を止め、器に盛り付けて完成です。
【夏バテ予防ポイント】
茄子やトマトの色素には抗酸化成分が含まれています。
抗酸化成分は、体内の活性酸素を取り除き、
生活習慣病を予防や老化を抑える働きがあります。
特に夏は、紫外線から受けるストレスが増える時期
ストレスは、体を酸化させる原因となるので、
茄子、トマトに加えてパプリカ、ニンニク、ショウガなど、
抗酸化作用のある食材を積極的に食べるといいでしょう。
2、トマトとアスパラの梅和え
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【材料・1人分】
・トマト 1個
・アスパラ 1本
・大葉 2枚
・梅干し 1個
A 塩 少々
A しょうゆ 小さじ1
A 砂糖 小さじ1/2
A ごま油 少々
【作り方】
①トマトを4等分に切ります。
②アスパラは固いスジ部分を取り除き、沸騰したお湯で軽く茹でます。
③大葉は千切りにします。
④梅干しは種を取って包丁の背で叩いておきます。
⑤ボウルにAの調味料を入れてよく混ぜます。
⑥⑤のボウルに①~④をすべて入れて混ぜ合わせ、器に盛り付けたら完成です。
お好みで鰹節をふりかけても良いでしょう。
【夏バテ予防ポイント】
梅干しに含まれるクエン酸には、疲労物質を体外に出す働きがあります。
クエン酸は、私たちの体の中でエネルギーを作り出すのに必要な成分です。
クエン酸が少なくなると、エネルギーの産出も少なくなり、疲労や夏バテに影響が出るので、
不足しないように補いましょう。
まるごと食べるのが苦手な方は、肉や野菜の味付けにして食べると良いでしょう。
3、納豆の大根おろしなめこ和え
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【材料・1人分】
・なめこ(生) 1/2房
・納豆 1パック
・大根 5cm
・しょうゆ麹 大さじ1/2
【作り方】
①なめこを茹でて、冷水につけます。
②納豆をよく混ぜます。
③大根をすりおろします。
④器に、納豆、なめこ、大根の順で盛り付け、最後にしょうゆ麹を乗せたら完成です。
【夏バテ予防ポイント】
夏バテ予防におすすめな、なめこ。
なめこには、ビタミンB群やカリウム、マグネシウムなどのミネラル、
食物繊維などが多く含まれているので疲労回復に役立ちます。
また、特に注目したい成分は、ぬめり成分の「ムチン」です。
ムチンはたんぱく質の分解・吸収を良くする働きがあり、胃や肝臓をいたわってくれます。
冷たい食事中心で負担のかかりがちな胃や肝臓に優しい食材です。
外食でも、冷たいうどんやそばを食べる機会が多くなる夏場は、
「なめこ入り」のメニューを選ぶようにすると良いでしょう。
4、けんちん汁
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【材料・2人分】
・ にんじん 1/2本
・ 大根 4センチ
・ こんにゃく 1/2枚
・ 油揚げ 1枚
・ 出汁 2カップ
・ 醤油 小さじ1
・ みりん 小さじ1
・ 塩 適量
【作り方】
①にんじん、大根をいちょう切りにします。
②油揚げは油抜きして細切りにします。
③こんにゃくは、食べやすい大きさで薄切りにしてサッと茹でます。
④鍋にごま油をひき、具材を炒め、出汁を加えて煮ます。
⑤具材に火が通ったら調味料を加えて、味を整えて完成です。
お好みで粉山椒を振っても良いでしょう。
【夏バテ予防ポイント】
にんじん、大根などの根菜類と呼ばれる野菜には地中のミネラルや食物繊維が豊富。
食事が偏りがちなこの季節、食物繊維は意識してとるようにしましょう。
また、夏のクーラー冷えは身体の不調の原因になります。
根菜がたっぷり入った煮物やお味噌汁など、じっくり火が通ったものを積極的に食べるようにしましょう。
5、ゴーヤと油揚げの胡麻酢和え
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【材料・1人分】
・ゴーヤ 1/2本
・油揚げ 1/2枚
・ショウガ 1かけ
・ごま 大さじ1/2
A 砂糖 小さじ1
A しょうゆ 小さじ1
A 酢 小さじ1
A 塩 少々
【作り方】
①ゴーヤを薄切りにして塩を振り、少し置いておきます。
②①のゴーヤを軽く茹でます。
③油揚げは熱湯をかけて油抜きをし、キッチンペーパーで水気を取ってから4㎝幅に切ります。
④ショウガを千切りにします。
⑤すり鉢で、ごまをすりおろします。
⑥ボウルにAとすりおろしたごまを入れてよく混ぜます。
⑦⑥の調味液と具材を和えたら完成です。
【夏バテ予防ポイント】
ゴーヤの苦味成分は、ストレスなどで傷ついた胃粘膜を
保護・補修するプロテクト効果が期待できるため、
ストレスを受けやすい夏場に積極的に食べたいですね。
また、ゴーヤーのビタミンCは加熱に強く、
炒め物やみそ汁に入れても栄養素の損失が少ないといわれております。
脂身のしつこさを緩和する役目もあるので、肉類との食べ合わせも抜群です。
食欲が落ちてしまいがちな夏にうってつけの食材でしょう。
まとめ
いかがでしたか?
みなさんも、圓尾さんの和ごはんを参考にして、夏バテをしっかり予防しましょう。
こちらの記事も参考にしてみてくださいね!健康的な「攻めの和ご飯」について学べますよい!
管理栄養士は何を食べてるの? メンズ管理栄養士、圓尾さんの食生活とは
執筆協力:
圓尾和紀(まるおかずき)
・管理栄養士
・分子整合医学美容食育協会 ファスティングマイスターエキスパート 麻布支部支部長
【略歴】
大学時代、イギリスに一年留学し、3ヶ月で10キロ太る。
帰国後、日本の食生活に戻すと、今度は3ヶ月で10キロの減量に成功。
この時から、和食(和ごはん)と日本人の関係について興味を抱くようになる。
大学院へ進学し、栄養学を勉強・研究した後、都内の総合病院に就職。
病院で患者と接していくうちに、予防医療・食育の必要性を痛感。
「自分の考える健康・食の考え方を伝えよう」との思いで、2013年に独立。
現在は、ファスティングマイスター、執筆、講演、TV出演など、活躍は多岐に渡る。
独立を目指している管理栄養士たちからは、
「私も圓尾さんのようにフリーランスで活躍したい!」と、絶大な支持を得ている。
また、数少ない男性管理栄養士ということもあり、同性からの進路相談も多いとか。
趣味は食べあるき(和食)と落語鑑賞。
日頃から、着物を着て過ごしている。
新聞やテレビなどのメディア出演も多く、TVで見かけた方もいらっしゃるかもしれませんね!
(画像:フジテレビ系列で放送された「金曜日の聞きたい女たち」に出演時の1カット)
【圓尾さんのSNS情報】
カラダヨロコブログ:管理栄養士 圓尾和紀の「カラダヨロコブログ」
Instagram:「kazuki_maruo」で検索。
Twitter:管理栄養士◆圓尾和紀 まるおかずき
日々の献立に悩んでいるお母さんや、ダイエットしたい女性必見!の、ブログですよ~!
「食には身体と心を変え、人生がより豊かになる力がある」と実感している圓尾さん。
そんな想いが詰まった書籍が、2017年4月24日に発売しました!
『 一日の終わりに 地味だけど「ほっとする」食べ方 』が好評発売中です!
書籍発売に関して、マイナビニュースにも取り上げられています。” 翌朝の目覚めが違う!? – 地味だけどほっとする「和ごはん」とは