“その虫” 悩んでいませんか?

“その虫” 悩んでいませんか?
家の中で、ごま粒のような、茶色い虫を見かけたことはありませんか?
食卓や台所の流し、リビング、畳の上。ぷっくりした体型で、よちよち歩き、時に飛んだり、死んだふり?まで。いくらつぶしてもいっこうにいなくならない。その正体は、「シバンムシ」です。
この虫、気温が高くなる梅雨の前、ちょうど今の時期から大発生します。でも、今、手を打てば、まだ間に合います。(ネット報道部・野町かずみ)
去年の今頃から夏にかけて私(記者)は忌まわしい「ある虫」に悩まされていました。よちよちと、食卓を横切る小さな茶色い虫。

即座に見なかったことにして、ティッシュでつぶしましたが、これが毎日続きます。

流しでも、リビングの床でも、畳でも、家のいろんな場所で、毎日、数匹ずつ見かけるようになったのです。

洗面所でも見かけたときには泣きたい気持ちになりました。

調べるとどうやら「シバンムシ」という害虫だと、わかりました。

かむことはないのですが、時々、部屋の中をふらふらと飛び回ります。
気味が悪く、なんとかならないかと悶々としていたところ、冬の初めごろになり、ようやく見かけなくなりました。

ところが・・・。今月になってその虫をまた見かけるようになったのです。

家の中で大発生

去年の今頃から夏にかけて私(記者)は忌まわしい「ある虫」に悩まされていました。よちよちと、食卓を横切る小さな茶色い虫。

即座に見なかったことにして、ティッシュでつぶしましたが、これが毎日続きます。

流しでも、リビングの床でも、畳でも、家のいろんな場所で、毎日、数匹ずつ見かけるようになったのです。

洗面所でも見かけたときには泣きたい気持ちになりました。

調べるとどうやら「シバンムシ」という害虫だと、わかりました。

かむことはないのですが、時々、部屋の中をふらふらと飛び回ります。
気味が悪く、なんとかならないかと悶々としていたところ、冬の初めごろになり、ようやく見かけなくなりました。

ところが・・・。今月になってその虫をまた見かけるようになったのです。

ネットにも

ネット上でも、シバンムシに被害を受けたという書き込みが。
「小麦粉見たらめっちゃシバンムシわいてたwwwwなんか丸っこいものもいるから出してみたら幼虫めっちゃいたwwww」

「最近、こいつに悩まされておりまする。乾麺や乾燥した食品を餌にするらしい。布団にいたりするのでどう駆除したらいいものか」
FCG総合研究所 川上裕司博士 提供
「シバンムシに乾燥パスタ食われて粉々になってたのはびびった」

「ココア淹れて飲んだらすげープチプチすんなって吐き出したらシバンムシのそうくつになってた」

その名も“死番虫” その生態は

忌々しい「シバンムシ」に、ことしも再会。
家には1歳と5歳の女の子がいて、食べ物と一緒に口に入ったりしないか心配で、不快な思いにも耐えきれず、今度は徹底して闘おうと決意しました。

闘うには、まず、敵を知るところから。

さっそく、ネットや専門書で下調べをしてから、研究機関に取材することにしました。

《“プロファイリング” シバンムシ》

漢字で書くと「死番虫(しばんむし)」。もともと西洋にいたこの虫が古い家具をかじるカチカチという音が、不吉で死を呼ぶようだと、死時計、英語で「deathーwatchーbeetle」と名づけられ、明治時代に死の番人と訳されました。

種類によって英語では「タバコの虫」や「ビスケットの虫」と呼ばれることも。
成虫の体長は2~3ミリ。カブトムシやコガネムシを小さくしたような昆虫。頑丈な羽を持つ。気温は25度以上、70%ほどの湿度を好む。

卵から成虫になるまでには早ければ2か月ほど。条件がよければ1年に何度もこのサイクルを繰り返す。

えさとなるのは、小麦粉や米粉などの穀粉、パスタ、そうめんなどの乾燥麺類、ビスケットなどの菓子類。

ほかにも、こしょうや一味とうがらしなどの調味料、漢方薬、たばこ、油かすなどの肥料。(ほとんどすべての乾燥動植物)。

発生源を突き止めよ

どこからともなく、次々とわいてくるシバンムシ。
研究機関への電話取材でわかったのは、根本的な対策は、発生源を突き止めて一網打尽にすることでした。

なるほど、敵の居城を探し当て、本陣をつぶせばいいのか。

私は、家の中にある、粉類をすべてチェック、台所も徹底的に掃除しました。

ところが、「発生源」は見つかりません。敵もさるもの。どこに隠れているのか。

プロの指南を受けて・・

これはもう、害虫駆除のプロに指南を受けるしかないと、私は、殺虫剤メーカーを訪れることにしました。

迎えてくれたのは、虫よけ剤の研究開発13年、アース製薬の渡辺優一さんです。
さっそく、写真を見せながら、我が家の状況を説明しました。

渡辺さん
「発生源は必ずあります。封を開けて忘れている食品はありませんか」

記者 
「これが、自宅の食器棚の引き出しの写真です」
渡辺
「これ全部、危ないですね~。きしめんは、袋の端を開けたままです。この袋入りのお麩、口はクリップで留めただけですね。隙間が気になりますね。紙パッケージの和風だしは口の部分を折ってこぼれないようにしただけですね。全くだめです。」

渡辺
「この食器棚以外にも何か忘れている食品はありませんか」

記者
「そういえば、夫がダイエットのためにと買ったゴボウ茶のパックがどこかにあったかも。あと子どもが好きなホットケーキのミックス粉。最近、作る機会がなくて使いかけのものが奥の方にしまっていたような。それと古い紅茶も戸棚の奥にたしか・・・」

渡辺
「ゴボウ茶も植物性の粉で、ホットケーキ粉は小麦粉が入っていて大好物です。ティーバッグも簡単に破いてしまいます。長期間、放置しているものはそれだけ虫の侵入の機会が増えます」
このほか、取材で分かった注意が必要な場所は・・・。

「蛍光灯」
蛍光灯の縁やかさにたまっているほかの虫の死骸がえさになっていることもあります。

「畳」
畳のいぐさそのものがえさになります。畳の裏側や内側に卵を産み付けて幼虫が繁殖すれば、畳がぼろぼろになることも。繰り返し発生する可能性もあります。
また、幼虫にシバンムシアリガタバチというハチが寄生するすることもあり、その場合はハチの発生源になることも。

「ペットフード」
キャットフードやドックフードもなぜか大好物です。

「ドライフラワー」や「パンフラワーアート」
長期間、飾ったままにしていると発生の可能性が高まります。

私もこの日の取材を終えて、もう一度、家の中を再点検してみましたが、発生源は見つかりませんでした。育児と家事に追われながらの、シバンムシとの闘い。もう力尽きた感じです。

今なら間に合う!大発生を防ぐには

シバンムシは、いつの間にか服につくなどして外から家に入ってきますし、窓などからも入りますので、外からの侵入を防ぐことはなかなかできません。

家の中で、大発生させないための予防策をまとめました。

1 乾燥させた食品類を置いている場所をよく掃除すること。

2 シバンムシは寒さに弱く10度以下では生息できません。
 粉ものは冷蔵庫や冷凍庫で保管するのが有効です。

3 封を開けたものは密閉できるタッパーに入れること。
 薄い袋だと簡単にかじって破ります。

4 市販のくん煙剤などは一定の効果があります。

5 封を開けたものはできるだけ早く使い切ること。食品の長期保管は、必要最低限のものにしましょう。

取材を終えて

この虫、見たことあるけど、名前も知らないし、大きな害はないからまあいいか。

私を含め、多くの人が、こう感じていたのではないでしょうか。

また、家に、この虫が出たというと、食品の管理が悪いとか片づけられないと思われないかと、ほかの人には話さなかったという話しも聞こえてきます。

取材した殺虫剤メーカーでも、研究のためにシバンムシを飼育しているものの、これまであまり注目してこなかったということです。

殺虫剤メーカーで虫よけ剤を作る渡辺さんは、私の悩みを聞くうちに、困っている人が実は多いのではないかと、今後、シバンムシに特化した『防虫シート』などの開発も検討してみたいと話していました。

梅雨に入り暑くなるこれからがシバンムシ発生の本番です。再度、食品の整理整頓に、力を入れてみてはどうでしょうか。