イタリア観光省が、希望者にイタリア国内の城を無料で提供すると発表しました。歴史ある古城の他、修道院、邸宅など国内にある103の建造物が対象です。ただし譲り受けたオーナーは、建造物を観光客の集客のために役立てるよう改築し、運営することが義務付けられています。
改築はレストラン、ホテルなど集客が見込めるものであれば、なんでもOK。対象となる建物は、修道路やローマに向かう歴史的な街道沿いにあるため、観光客だけでなく巡礼者やハイカー、サイクリング客が期待できるといいます。
この計画の目的は、ローマやフィレンツェなど有名な場所に集中している観光客を地方にも呼び寄せるため。また管理することができず、利用されていない公共の建造物を再利用することで、地方の活性化を狙っています。
プレスリリースに挙げられたリストには、豪華な古城から、かなり手を入れないと厳しい建物までさまざまな物件が記載されています。場所も人里離れた静かな郊外から、交通の便が良い街中までいろいろ。どのようにアレンジするかは、オーナーの腕次第です。
希望者は土地や建物の改築案を詳しく記した提案書の提出が求められています。期限は2017年6月26日。また今後もこのプロジェクトは継続し、来年には200件の建物が無料提供される予定なのだそうです。豊富な資金とアイデアがあれば、イタリアの城オーナーとなり、優雅なホテル経営も可能かもしれませんね。
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