【FX入門】どうやって注文するの?注文決済の種類(第5回)
前回まで、FXの基本的なことを見てきましたが、
今回は、具体的にどのようにして売買するのか、
注文決済の種類について取り上げたいと思います。
注文画面の操作は取引会社によって様々ですが、
パソコン、スマホで、マウスクリックやタップ操作で簡単に出来ますので、
お取引される会社の各マニュアルに目を通せば、そんなに難しいことはないと思います。
入力する項目は、どの会社も大体同じで、
まずは、自分が取引したい通貨ペアを選び、
「売り」か「買い」を決め、
以前ご紹介したレバレッジを考慮して、
何通貨単位(Lot数)で取引するのか入力します。
(ここでは自分が何ドル分の取引が出来るのか、リスクと資金管理が大切です。)
あとは、許容スリップ値など、その他の細かい設定をして(各社マニュアルを参照)
注文ボタンを押せば、取引成立です。
このように、今提示されている値段に対して注文することを、
「成行(なりゆき)注文」といいます。
簡単ですね。
でも、確かに成行注文は簡単だけど、
ずっとプライスボードを見張っているわけにも行かないし、
決済したり、発注する値段を予約できないんでしょうか?
はい。
ずばり、出来ます。
FXには「成行注文」の他にも、
色々な設定ができる便利な注文方法がありますので、
その種類について1つずつ見ていきましょう。
指値・逆指値注文
まずは、いちばん基本的な注文方法。
「あるレートに達したら利食いしたい、もしくは損切りしたい。
しかし、ずっと画面を見てられないし・・・。」
そんな時に便利な注文方法です。
指値注文は、
自分の建値(ポジション)から、
有利な方向の値段を指定して、
レートがその値段に達したら利益確定決済をしてくれます。
逆指値注文は、文字通り指値の逆で
自分の建値から不利な方向の値段を指定して、
レートがその値段に達したら損切決済をしてくれます。
注文は新規成行注文と同時に出すことも出来ますし、
ポジションを持った後で設定、変更することも出来ます。
また、あるレートでポジションを取りたい時に新規注文としても使えます。
OCO(オーシーオー)注文
成行で取ったポジションに指値・逆指値を設定したい、
そんな時に便利な注文。
「One Cancels the Other」の略で
2種類の注文を出し片方が成立すれば、片方はキャンセルされる注文です。
「下がったら買いたい、上がったら売りたい」という新規注文にも使えます。
If Done(イフダン)注文
文字通り、「もし〜したら、〜決済する」注文。
OCOと違い「If」が新規約定されても「Done」はキャンセルされません。
新規ポジションをとりたいレート、
そしてそのポジションを決済したいレートを指定します。
「新規注文」と「決済注文」を同時に出せる注文です。
しかしこれだと、
指値か逆指値の片方だけ決済注文をしたい場合はいいのですが、
どちらも設定したい!という時は不便ですよね。
はい、もちろん、
そんな要望に対応できる注文方法もちゃんとあります。
それが次のIf DoneOCO注文です。
If DoneOCO注文(イフダンオーシーオー注文)
「If Done注文」と「OCO注文」を組み合わせた注文。
ここまでくればご想像の通り、
「新規注文」ポジションに対して指値と逆指値を設定できます。
新規約定してしまえば、
利確か損切を自動でしてくれるので基本放置プレーです。
一度設定したレートは変えない方がうまくいく事が多いです。
トレール注文
この注文は、決済のみに使える会社や新規注文にも使える会社など様々ですが、
設定できれば便利な注文です。
指値を設定するのはいいけど、その指値が約定した後に
ぐんぐんと予想した方向にレートが伸びていったら悔しいですよね。
かと言って、どこまで伸びるかも分からないし、
その後に戻すのも怖いし・・・。
そんな時に便利な注文です。
トレール注文は、レートの変動に応じて値幅を保ちながら、
逆指値決済注文や新規指値注文ができます。
どういうことか、決済注文の場合を簡単に説明すると、
ドル円のロングポジションを100円で取ったとします。
相場は上昇し100円50銭になりましたが、
相場が上昇トレンドに入ったと思うあなたは、
もう少し様子を見たいのですが、相場から離れなければなりません。
とりあえず建値の100円に逆指値を入れましたが、指値をいくらにするか悩みどころです。
そんな時に50銭の値幅でトレール設定をしてしまえば、
高値が101円まで伸びると、損切の逆指値設定が自動で100円50銭に切り上がります。
もちろん、100円50銭から高値が伸びなかったら100円が逆指値のままですが、
レートが上昇し続ける限りは50銭ずつ逆指値が切り上がり、
高値から50銭逆行したポイントで決済されます。
相場環境次第ではグンと利益を伸ばせる注文方法です。
以上が、基本的な注文決済の種類ですが、
会社によって、オリジナルの注文決済方法があったり、
そのオリジナル注文をウリにしている会社もありますので、
どのような注文決済方法があるかは、
FX会社を選ぶ時のひとつのポイントになるのではないでしょうか。
最後に、
注文操作を誤って誤発注をするケースは「あるある」ですので、
特に初心者はリアルトレードにのぞむ前に、
デモトレードにて最低でも操作方法に慣れることをオススメします。
【第1回】FXとは? 【第2回】売値?買値? 【第3回】ドル円を売るって? 【第4回】ローソク足の見方 【第5回】注文決済の種類
※リアルトレードの前に、デモトレードをおすすめします。