履歴書を手書きするかどうかの判断方法【新卒・中途別】

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履歴書は手書きで書くべき?パソコンで作成してはいけないの?

この議論は就職活動の時期になるとたびたび起こります。最近では2015年3月に堀江貴文さんのコメントから火がつきましたが、日本で転職活動・就職活動を行う場合、基本的には「履歴書は手書き」がスタンダードです。その理由と、新卒採用・中途採用それぞれ手書きで書く場合・パソコンでよい場合の見極め方をまとめます。

【目次】
1.新卒採用の場合:履歴書は「手書きが基本」
新卒は手書き必須・中途は要確認
パソコンで作成してよい場合
あえてパソコンで作成してもアピールにはならない
2.なぜ「履歴書は手書きが基本」なの?
手書きの履歴書で見られるポイントがある
「手書きは丁寧」とされる日本文化が前提
3.中途採用の場合:手書きかパソコン作成かの判断方法
提出方法を指定されている場合
提出方法を指定されていない場合
4.履歴書を手書きで書く場合の書き方・ツール集
5.おわりに

1.新卒採用の場合:履歴書は「手書きが基本」

新卒は手書きが基本・中途は要確認

履歴書は、基本的には手書きで書くべきです。
特に新卒での就職活動の場合は、持参したり郵送したりする場合が多いので、手書きの履歴書が基本です。企業側から作成方法を指定されたり、データでの提出を求められた場合はそれに従いますが、それ以外の場合は基本的には手書きと考えておきましょう。

中途での転職活動の場合は、書類をデータで送ったり、人材紹介会社を介してやり取りするなど、転職活動のスタイルが比較的多岐にわたります。むしろパソコンで作成した方がよい場合もあるので、一概に手書きばかりとは言い切れません。ただし、スタンダードなのは手書きの履歴書であるという前提は変わりません。

中途採用の場合について詳しくは「3.中途採用の場合:手書きかパソコン作成かの判断方法」に後述します。

パソコンで作成してよい場合

新卒での就職活動では、履歴書は手書きで書きましょう。パソコンで作成するのは企業に求められた場合のみです。

【パソコンで作成する場合】
・メール添付、Web上でのエントリーなどデータでの提出を求められた場合
・パソコンで作成するよう指定があった場合

あえてパソコンで作成してもアピールにはならない

履歴書は手書きがスタンダードだからこそパソコンで作成してスキルをアピールしたい、他の履歴書と差をつけたい、という意図でパソコン作成をしようと思うかもしれません。

でも、採用担当者の本音をきくと、それはあまり効果がないようです。

採用担当者は、忙しい中多くの履歴書を見て判断しなければなりません。履歴書は経歴を確認するための書類ですから、オリジナリティあふれる履歴書が送られてきても、「見慣れたフォーマットと違ってむしろ見にくい」とマイナス評価になりかねません。
もしもあなたがすごいパソコンスキルを持っていたとしても、それは履歴書とは別のタイミングでアピールすればよいことです。
読む相手を慮って、内容や読みやすさにこそ心を砕きましょう。

2.なぜ「履歴書は手書きが基本」なの?

手書きの履歴書で見られるポイントがある

採用担当者が手書きの履歴書で見ているのは、主に以下の点です。

  • 丁寧に書くべき大切な書類で、字を丁寧に書いているか
  • 重要な書類で誤字脱字をしないか、適切に修正しているか
  • 「一般的に履歴書は手書きで書くべき」という情報を収集し、実行できているか
  • 相手にあわせて対応する社会性があるか
  • 企業に対する熱意・志望度

書類選考の段階では、採用担当者が応募者を判断する材料は履歴書しかありません。手書きでなければ上記のポイントはわかりません。採用担当者にあなたのことを知ってもらうチャンスをみすみす逃さないためにも、手書きで書いておく方がよいでしょう。

履歴書とはそもそも、応募者の学歴・職歴を書くものですから、その内容が最も重要なのは間違いありません。書き方が雑だからということだけで採用・不採用が決まることはそれほど多くはありません。それでも、複数の候補者で迷っている場合には、より好印象な書類を作成できる人の方が選ばれるはずです。
履歴書を書くときには、上記に気をつけて丁寧に書くことを心がけましょう。

「手書きは丁寧」とされる日本文化が前提

日本の文化では元来、手で書くことは相手への敬意や丁寧さを表します。たとえばメールよりも手紙のほうが丁寧な印象を抱きますよね。
履歴書であってもそれは同じです。程度の差こそあれ、手書きの履歴書の方が「丁寧」「気持ちがこもっている」と好印象をいだく採用担当者がたくさんいるのは事実です。
とはいえすべて手書きが正解とも言い切れません。もちろん企業の文化や担当者の考え方によって、個別に好みは変わります。頑なに「こうあるべき」というものではなく、相手が何を重んじるのかを読み取ることが重要です。

3.中途の場合:手書きかパソコン作成かの判断方法

中途の場合、転職活動方法や相手企業によって手書きで書くべきか、パソコンで作成するべきかを見極める必要があります。
企業の文化によってはパソコンで作成しないとマイナス評価になることもあるので、状況によって見極めましょう。

提出方法を指定されている場合

応募時に提出方法を指定されている場合は、それに従って作成しましょう。

中途採用での履歴書の書き方選択方法

データでの提出を求められた場合、手書きの履歴書をスキャンするのは避けましょう。最低限のパソコンスキル、リテラシーがないと判断されてしまいます。

提出方法を指定されていない場合

応募先の企業の文化によって、提出方法を見極めましょう。
以下の振り分けを参考に、個別の企業文化をよくみて判断してください。どうしても迷う場合は、手書きで作成するのが無難です。

転職活動での履歴書提出方法

 

とくに欧米の外資企業やIT・Web業界などの場合は、パソコンで作成するべきです。また、IT・Web業界以外でも効率を重視する社風の企業である場合や、応募職種でパソコンスキルを重視される場合などには、パソコン作成が望ましいこともあります。個別の企業の文化や、応募職種によって判断しましょう。

人材紹介会社(エージェント)を通して応募する場合や転職サイトに登録する場合にはWeb上で手続きすることが多いため、エントリー時にはパソコン作成の履歴書で良いでしょう。また、いったん職務経歴書だけ提出し、履歴書はいらないという場合もあります。
企業に応募する際に、応募先企業ごとに手書きの履歴書が必要かどうかを確認するとよいでしょう。

パソコンで作成してよい場合と、パソコンでの作成の方法について詳しくは以下をご参考ください。
履歴書をパソコンで作成していいケースと書き方

4.履歴書を手書きで書く場合の書き方・ツール集

履歴書をいざ手書きで書くときに役立つ記事をご紹介します。ルール・マナーを知って、好印象な履歴書を目指しましょう。

A4?B5? これが正解・履歴書サイズ(就職・転職・バイト対応)

履歴書をボールペンで書くときのマナーとオススメの1本

すぐわかる、履歴書郵送の方法・封筒の書き方・マナー

履歴書テンプレートの無料ダウンロード全5種類(word・PDF)

その他、履歴書を書き始めて迷ったときにに役立つ記事はこちらにまとまっています。

履歴書の書き方記事一覧

5.おわりに

履歴書は手書きか?パソコンか?の議論はたびたび起こりますが、そのたびに履歴書の書き方に悩む必要はありません。
日本で履歴書を書く際には、基本的には手書きであるべきと考えておいてください。
書き方で悩むよりも、内容をブラッシュアップしたり、体裁を整えたりして丁寧に書く方がはるかに内定に近づくはずです。