散歩道
むかしね ぼくは わんこだった
憶えてるよ 草の匂い 風の音 散歩の道順まで
この堤防の散歩道を やさしい飼い主と見た 沈みゆく夕陽も
十七年わんこで生きた 遠い むかしの 身の上話だけどね
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昨日の産経新聞・朝の詩にぼくの詩が掲載された。
不覚にも、ひとに教えられて、知った。
きのうの早朝から、なにが哀しいのか涙がとまらず
気分障害、抑うつ障害が顕著で、食欲もなく、会社を休んで
朝一番で、お世話になっているクリニックに駆け込んだ。
診察室に入るや否や、「きょう、載っていましたね」と
女性ドクターは明るく笑顔を投げかけてくる。
ほんとうに、なんのことかわからず、首をかしげていると
「きょうの詩は、〇〇さんにしか書けない世界観ですね」といって
、はじめて産経新聞に掲載されているのだ、とそのとき初めて
理解した。しんどかったけれど、すこし、こころが暖かくなった。
「2,3日休養して、詩を書いていればいいんですよ。それが〇〇さん
の使命なのだから」という女性ドクターの言葉も、前向きな気持ちを
取り戻させてくれた。
ぼくが、実際にわんこを育てていたのは、小学生の時。
ドッグフードなんてなかった。ごはんに魚の骨やかつおぶしをまぜて
お醤油を少々という感じ。
べそかきの、頼りない飼い主で、ほんと、ごめんね。