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[東京 25日 ロイター] - 東芝(6502.T)は25日、三井住友銀行やみずほ銀行など主要取引銀行7行に対して、半導体子会社の入札状況や資金繰りについて説明した。関係者によると、東芝は、半導体子会社の売却先として、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)と産業革新機構、日本政策投資銀行の連合による買収提案を注視しているとの意向を示した。
19日に締め切った半導体子会社の入札には、KKRが単独で応札する一方、革新機構や政策投資銀行もKKRなどと連合を組む前提で、意向表明した。ただ、買収総額や資金負担の割合、事業計画などを提示しておらず、具体的な提案の取りまとめが遅れている。東芝は銀行団に対して、KKR・革新機構陣営が提示する条件を注視するとの考えを示したという。
他の応札者は、米半導体大手ブロードコム(AVGO.O)、韓国のSKハイニックス(000660.KS)・米ファンドのベインキャピタル連合、台湾の鴻海精密工業(2317.TW)。東芝は、2兆円以上の買収提案もあったと説明した。
一方、半導体事業の合弁パートナーであるウエスタンデジタルとは、入札プロセスとは別に交渉を進めていると報告したという。
東芝の今後の資金繰りに関して、主要7行は6800億円のコミットメントライン(融資枠)を設定している。東芝は売却予定の半導体子会社株式を担保として提供したい意向だが、ウエスタンデジタルが同意しておらず、融資の引き出しはできていない。東芝は融資を利用可能にするための条件を銀行側と議論していくとの意向を示した。
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