前回のつづき
夕飯はとても量が多かったが、
どれも本当においしくて大満足だった。
これがすべて出てくる。
ゆの宿 和どう、素晴らしい旅館だ。
思わず指をパチンと鳴らして
「マスターを呼んでくれ」
などと言って感謝を伝えようかと思った。
が、迷惑なだけなのでやめておいた。
ちなみにここらへんの和銅温泉は、
武田信玄によって発見されたらしい。
武田の騎馬隊があれだけ
強かったのも納得だ。
夕食を終えて部屋に戻ると
いつの間にか布団が敷いてあった。
私 「一体誰が」
友 「この旅館には妖精さんがいる」
部屋はとても雰囲気の良い場所だった。
趣を感じる。
そんな部屋も私の手にかかればこの通りよ。
まったくもって台無しである。
だが、我々は平安貴族だ。
趣を求めていきたい。
我々は部屋の趣カスタマイズを始めた。
友 「ここの机はこちらにどかした方が趣が出る」
私 「あないみじ」
私 「ここのゴミ箱はこちらに置こう」
友 「いとをかし」
また、近くに川が流れていたので、
曲水の宴をしたり、
蹴鞠などをして雅に過ごした。
翌朝
朝食はこんな感じ。
相変わらず質も量も素晴らしい。
ちなみにこいつはみそポテトのガーディアンだ。
食事を終え、部屋に戻ろうとするとこんなのがあった。
友 「ぶっだは何色だ?」
私 「レインボウ」
友 「趣がないな」
ちなみにここらへんは
有名な古銭 和同開珎の産地らしく、
様々な和同開珎グッズがあった。
和同開珎ペンダントに和同開珎ピアス、
和同開珎Tシャツに和同開珎コースター等々。
あとは朝食を食べる時も、
常に和同開珎が我々を監視している。
おみやげコーナーには様々な物があった。
友 「おみやげ、何か買うか?」
私 「いや、いい。
そこらへんで小石を拾って
『パワーストーンだよ』
と言って人にあげる」
友 「鬼だな」
私 「仏だよ」
そんなわけで旅館は非常に満足だった。
アンケートに、良かったスタッフの名前を
記入してくださいという欄があったので、
全員と記入しておいた。
そして我々は旅館を後にし、
牛車をチャーターして、
更なる旅へと向かったのだ。
つづく