気がついたら「自分から辞めていた」は絶対に避けるべき
昨日こんな記事を拝見しました。
労働者が使用者(経営者)から退職してほしい、と言われた場合についての対応を弁護士さんが丁寧に書いておられる記事です。内容については引用などしませんので、ぜひじっくり見に行って頭に入れておいてください、労働者のみなさん。
内容も適切だと思いますし(さすがです)口を挟むところは1つもないと言いたいところだったんですが、一つだけ追記しておきたい部分がありまして。
「お前は要らない」と言われた労働者としては、絶望的な気持ちになり、つい売り言葉に買い言葉で「辞めます」と即答してしまいがちだと思うが、それをやってしまうと損をする可能性が高い。
くれぐれも後悔することのないよう、頭に入れておいてほしい。
この部分。使用者側からの退職勧告に対して感情的になりすんなりと受け入れてしまうことへの危惧という内容なのですが、ここ、さらにもう一歩踏み込む必要があるなと。で、このブコメを書き込みました。
「退職してくれ」と言われた場合にとるべき対応 - 弁護士三浦義隆のブログ
「そこまで言うならこっちから辞めたるわ!」と言うまで煽り続けるという手法も存在するので一応頭に入れておきましょう。
2017/05/24 21:57
ここ、もう少し詳しく書いてみることにします。
自己都合退職を引き出す悪魔のささやき
ある企業が辞めてほしい社員がいるとします。一番いいのは労働者が自分から退職すること、しかし自分から辞めたいとは絶対に言い出すことはなさそう。ではどうするか。自分から「やめる」と言わせたら良い、という発想になる経営者がいるということです。
これは例えば、ですが使用者から労働者に対して
- お前は社員全員に好かれていない
- ここでの仕事は向いていないとみんなから思われている
- 今なら次の仕事も見つかるような年齢だと思う
- これ以上の成長は見込めないような気がする
こんな事を繰り返し繰り返し言われたとしたら?そしてそれらの言葉の後にこんな言葉を付け足されたとしたら?
「で、どうする?」
これを冷静にじわじわ続けられると大多数の人は落ちるでしょう。これはあくまでも「静」の方法ですが、これを「動」でやることもあるでしょう。上記のようなことをわーわーとわめきたて、追い込もうというやり方です。
「そこまで言われるなら辞めますわ」と言わせるようなやり方です。まさかそんな経営者おらんやろと思う方、残念。絶対にいますから。というかこの手法を使っている仕事がありますがこれ以上は言わないでおきます。
どちらにしても冷静に対応するのが大事
退職勧告に対して「では辞めます」というのと、「そこまで言われるならこっちから退職させてもらいます!」では退職ということに対して大きな違いがあります。自己都合による退職では失業手当が出るまでに7日間の待機と3ヶ月間の給付制限がついたりしますし、退職金が出なくなったり(就業規則などによります)とお金の面で大きな違いも出てきます。
事実は事実として受け止める必要があるかもしれませんが、軽々しく「じゃあ辞めます」なんて言ってしまうことのないように気をつけましょう。さっきの例え話だってきちんと言い返すことだってできます。
- お前は社員全員に好かれていない
→仕事に対し真摯に向き合った結果そう思われたのかも、今後はもう少しコミュニケーションを取ってやっていきたいと思う - ここでの仕事は向いていないとみんなから思われている
→仕事のやり方、関わり方はいくらでも変えていけるはず、どこをどのように変えていけばいいか教えて欲しい - 今なら次の仕事も見つかるような年齢だと思う
→私はここでこれからもいろいろな経験を積んでいきたいと考えている - これ以上の成長は見込めないような気がする
→たしかに行き詰まっているところはあるかもしれない、逆に打開策を会社から教えていただけないか
ダメだ、じゃあ辞めると考えず「突きつけられたことに対してどう考えを切り替えていくか」も大事だと思いますよ。もちろん、ブラックな会社に仕方なく居続ける必要もないとは思いますが。
どこかで誰かの参考になれば嬉しいです。