民進と共産 前次官の国会招致妨げないよう求める

民進と共産 前次官の国会招致妨げないよう求める
衆議院議院運営委員会の理事会で、民進党などは、国家戦略特区での大学の獣医学部の新設をめぐる事実関係を明らかにする必要があるとして、文部科学省の前川前事務次官の国会招致を、党利党略で妨げないよう与党側に求めました。
国家戦略特区に指定された愛媛県今治市で計画されている、学校法人「加計学園」が運営する大学の獣医学部の新設をめぐって、民進党は、「総理の意向だ」などと書かれた文書の存在を指摘し、一部の報道で、文部科学省の前川前事務次官が「文書は本物だ」と証言しています。

これを受けて民進党は、参議院文教科学委員会の理事会で、前川氏を参考人として招致するよう求めましたが、与党側は応じませんでした。

こうした中、衆議院議院運営委員会の理事会が開かれ、民進党と共産党は「一連の事実関係を明らかにするための国会招致を、特定の政党の党利党略で、妨げるようなことがあってはならない」と述べ、前川氏本人が招致に応じる意向を示した場合、妨げないよう与党側に求めました。

これに対し、与党側は「指摘は現場の委員会に伝えるが、前川氏は、すでに退官し、一民間人となっている。民間人の招致にはこれまでも慎重に対応している」などと述べました。

文科委 前次官の参考人招致 折り合わず

衆議院の文部科学委員会の理事懇談会では、民進党や共産党などの野党側が、26日の委員会で、前川前事務次官を参考人として招致するよう求めました。
これに対して与党側は「文書の入手経緯が明らかでないことに加え、文部科学省の調査については文部科学大臣が説明している」として、応じられないという考えを伝えました。

民進 蓮舫代表「前川氏の招致を求め続ける」

民進党の蓮舫代表は記者会見で、「時の権力者と権力を支えて仕事をしてきた事務方のトップの言っていることが真っ向から対立している。安倍総理大臣が意向を働かせたのかや、そんたくがあったのかどうかなどを明らかにしないと前に進められない。なぜ、自民・公明両党が前川前事務次官の参考人招致を断るのか全く分からない。予算委員会の集中審議を求めるとともに、関連する委員会で『加計学園』の問題をしっかり議論し、前川氏の参考人招致を求め続けていきたい」と述べました。