築地市場の土壌から基準上回る5種類の有害物質
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東京都は、築地市場で行った土壌調査で、100か所余りの調査地点のうち30か所から、環境基準などを上回る鉛や六価クロム、ヒ素など、5種類の有害物質が検出されたと発表しました。調査結果を踏まえ、小池知事が築地市場の安全性の評価や豊洲への移転について、どのような判断を示すのか注目されます。
築地市場では、戦後、アメリカ軍のクリーニング工場があったことなどから、東京都が「土壌汚染のおそれがある」と判断していたことが明らかになっています。
これに加え、過去の増設工事などで、必要な土壌調査を行っていなかったことから、都は今月2日からの4日間、築地市場内の合わせて111の地点で、土壌や地中のガスについて有害物質の含有量を調べ、25日に土壌の調査結果を発表しました。
それによりますと、30か所から環境基準などを上回る5種類の有害物質が検出されたということです。
このうち鉛は4か所で最大で基準値の4.3倍、六価クロムは6か所で最大1.4倍、ヒ素は20か所で、最大2.8倍、水銀は1か所で1.8倍、フッ素は3か所で最大1.5倍が検出されました。
都は、検出された地点は土壌がアスファルトなどで覆われていることなどから、市場の安全性に問題はないとしていますが、今後、地下10メートルまでのボーリング調査を行い、ことし11月ごろまでに結果をまとめたいとしています。
今回の調査では、このほかにも1か所の地中のガスから、有害物質のベンゼンが検出されたことが明らかになっています。
調査結果を踏まえ、食の安全安心を重視する小池知事が築地市場の安全性をどう評価し、豊洲への移転について、どのような判断を示すのか注目されます。
これに加え、過去の増設工事などで、必要な土壌調査を行っていなかったことから、都は今月2日からの4日間、築地市場内の合わせて111の地点で、土壌や地中のガスについて有害物質の含有量を調べ、25日に土壌の調査結果を発表しました。
それによりますと、30か所から環境基準などを上回る5種類の有害物質が検出されたということです。
このうち鉛は4か所で最大で基準値の4.3倍、六価クロムは6か所で最大1.4倍、ヒ素は20か所で、最大2.8倍、水銀は1か所で1.8倍、フッ素は3か所で最大1.5倍が検出されました。
都は、検出された地点は土壌がアスファルトなどで覆われていることなどから、市場の安全性に問題はないとしていますが、今後、地下10メートルまでのボーリング調査を行い、ことし11月ごろまでに結果をまとめたいとしています。
今回の調査では、このほかにも1か所の地中のガスから、有害物質のベンゼンが検出されたことが明らかになっています。
調査結果を踏まえ、食の安全安心を重視する小池知事が築地市場の安全性をどう評価し、豊洲への移転について、どのような判断を示すのか注目されます。
専門家 他の区域でも似たような状況と懸念
豊洲市場の問題で、東京都の専門家会議の座長を務める、放送大学和歌山学習センターの平田健正所長は、今回の結果について見解を示しました。
この中では、1か所で環境基準の1.8倍が検出された水銀は、常温でも揮発する物質であり、今回の調査で検出されたことは重く受け止めるべきだとしています。
また、汚染の原因は、築地市場における過去の土地利用の結果だと考えられるものの、それぞれの物質がなぜ検出されたかは不明だとしています。
今後の留意点については、ボーリング調査を実施してさらに深いところまで詳細に汚染状況を把握するほか、水銀やベンゼンが検出された付近で大気の測定を実施する必要があるとしています。
そして、今回は築地市場内の8つの区域で行った調査のすべてで環境基準などを超過する有害物質が確認されたことから、敷地内の他の区域でも似たような状況にあることが懸念されるとしています。
この中では、1か所で環境基準の1.8倍が検出された水銀は、常温でも揮発する物質であり、今回の調査で検出されたことは重く受け止めるべきだとしています。
また、汚染の原因は、築地市場における過去の土地利用の結果だと考えられるものの、それぞれの物質がなぜ検出されたかは不明だとしています。
今後の留意点については、ボーリング調査を実施してさらに深いところまで詳細に汚染状況を把握するほか、水銀やベンゼンが検出された付近で大気の測定を実施する必要があるとしています。
そして、今回は築地市場内の8つの区域で行った調査のすべてで環境基準などを超過する有害物質が確認されたことから、敷地内の他の区域でも似たような状況にあることが懸念されるとしています。