呼吸器で学校生活 来月に講演会
みんなと一緒 願いを込めて
人工呼吸器を着けた子が地元の学校で皆と一緒に学ぶ実践が広がってほしいとの願いを込めたDVDの上映会と講演会が6月24日、名古屋市瑞穂区瑞穂町の市立大桜山キャンパスである。DVDには出演していないが、身近な実践として、同区の小学校に人工呼吸器を着けて通う林京香さん(12)と、父智宏さん(42)が学校生活を報告する。
DVDは「風よ吹け!未来はここに!!」。人工呼吸器の当事者と親でつくる「バクバクの会」(事務局・大阪府箕面市)が昨年制作した。DVDでは、呼吸器を使いながら保育園や小学校に通う子ども3人が登場。話し合いを続けたことで、保育園への看護師の配置が進み、入園が可能になった事例が紹介されている。
京香さんの学校にも看護師が配置されている。京香さんは、全身の筋肉が萎縮する難病のため、目や眉、手の指先などしか動かせず、意思の伝達は主に目の合図でする。看護師にたんの吸引や介助をしてもらい、普通学級で学んでいる。
記述式のテストでは、京香さん用に選択式の問題に置き換えるなど学校は配慮を進めている。体育の授業では、低いバスケットボールのゴールを担任が手作りし、京香さんは看護師に手を支えてもらって、そのゴールにシュートするといった活動もしている。「見学でなく、参加できるように、先生も一生懸命考えてくださるようになった」と母親の有香さん(42)。講演では、そんな日常を紹介し、京香さんが思いを伝える。
上映会と講演会は午後1時〜5時。無料。代表者氏名、参加人数、住所、電話番号、所属を書き、実行委員会にファクスか電話=ともに0562(95)0252=で申し込む。
(佐橋大)
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