中国:企業の本土銀行融資依存、強まる公算-ムーディーズ格下げで
- 「負のフィードバックループ」のリスクとANZのゴー氏
- 「企業債務は本当に大きい」-ムーディーズのディロン氏
米ムーディーズ・インベスターズ・サービスが中国を格下げしたことで、中国企業が本土外での借り入れコスト上昇に直面し、国内の銀行への依存度を強め、本土金融業界のリスクが高まる可能性がある。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジア調査責任者クーン・ゴー氏は、中国国内の財務増大と景気減速が組み合わされ「負のフィードバックループ」のリスクがあると指摘し、国有企業と不動産開発会社が最も大きな影響を感じるとみる。
本土企業は「融資を得るために中国の銀行に戻る必要があるだろう。このことは中国の銀行が企業セクターへの投融資をさらに増やすということを意味する」と語った。
ムーディーズは24日、債務見通し悪化を理由に挙げ、中国の格付けを「A1」とし、それまでの「Aa3」から引き下げた。中国は日本やチェコと同じ格付け水準となった。
ムーディーズ・ソブリン・リスク・グループのアソシエートマネジングディレクター、マリー・ディロン氏は格下げ発表後にブルームバーグテレビジョンで、「中国経済は政策による刺激策とレバレッジ拡大に依存している。企業債務は本当に大きい」と述べた。中国財政省は格下げは「全く根拠がない」と批判している。
原題:China Downgrade May Build Debt Mountain as Firms Borrow at Home(抜粋)
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