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共謀罪で自民にスリヨリ作戦 維新が連立入りできない理由


講演に引っ張りだこの橋下氏 ©文藝春秋

「直ちに採決に入っていただきたい」

 5月19日、衆院法務委員会で「共謀罪」法案の採決を呼びかけたのが、維新の丸山穂高衆院議員。与党は満を持して強行採決に踏み切った。

 維新は現在、野党の立場だが、「自民党に入れてもらえ」とヤジが飛ぶほど、安倍政権への接近が目立つ。

 共謀罪では、取り調べの録音や録画による可視化を法案に盛り込むよう主張し、与党は付則に「検討」の文言を入れる修正に応じた。与党に修正を持ちかけ、それを口実に賛成に回るのは維新の常套手段だが、法案の根幹に関わらない微修正に過ぎず、「出来レース」の感は否めない。

「答弁がしどろもどろだった金田勝年法相の不信任案採決でも、維新は本会議で反対の討論に立候補。公明党は反対討論に立たずにすみ、目立たなくてよかったと喜んでいました」(自民党関係者)

 最近では、TPP承認や国民年金法改正などでことごとく賛成にまわり、自民党との幹事長、国対委員長による4者協議も頻繁だ。「自分たちでは『健全野党』と言っているが、実態は『不健全与党』」(民進党幹部)と言われる維新だが、なぜすっきり与党入りしないのか?

「一番大きいのは選挙区事情。維新が衆院選で戦っているのは、自民党ですから。さらに、安倍晋三首相からすれば、野党を分断してくれるから存在意義がある。自公で過半数があるのに、与党に維新が加わっても何のメリットもない」(前出・自民党関係者)

 実は、維新内部でも「与党化」路線には、疑問の声もある。閣僚経験のある幹部の1人は「官邸に『採決要員』として都合よく利用されている。このままでは永久に大阪の地域政党のままだ」と手厳しい。

 確かに、地方選では苦戦が目立つ。1月の北九州市議選では7人が立候補し、全員落選。7月の東京都議選では、当初、9人を公認したが、既に3人が立候補を辞退した。

「都議選でも、自民党と同じく小池百合子都知事を徹底批判する路線ですが、1議席獲得がやっとと見られています」(維新関係者)

 維新議員たちがすがるのが、橋下徹前代表の政界復帰だが、

「松井一郎代表が、大阪都構想を巡る住民投票で橋下氏から応援の約束を取り付けたと表明。だが、翌日には撤回に追い込まれた」(同前)

 与党にもなれず、橋下氏の復帰も不透明。維新の夜明けは遠そうだ。

(「週刊文春」編集部)

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