2017年 05月 24日
NATROM氏の説明は乱暴すぎる |
以前、『あてにならない厚労省の「受動喫煙死者数」』で、厚労省の発表する受動喫煙の死者数は信用おけない数字だという旨を述べた。この厚労省発表に対する疑問は多いようで、これらに対してNATROM氏が厚労省の発表の真意を説明している。
NATROM氏のブログは私も毎日のようにチェックしており、その慧眼には敬意を表するものだが、この厚労省発表を宣伝するかのような記事はいただけないのでこちらからもさらに疑問を提示させていただく。
受動喫煙による死亡者数はどうやって計算しているのか
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20170517
詳しくはリンク先を見てもらうとして、まずツッコミどころとしては受動喫煙者を一律に30%と扱っている点だ。受動喫煙の分布はおそらくは連続的になっている。目の前に喫煙者がいる場合の受動喫煙もあるだろうが、ほとんどは遠くから流れてきた煙を吸う程度のものだ。これらを30%と決めてしまっている時点でまずは大雑把すぎる。
それに2010年の時点で厚労省は受動喫煙の死者数を6,800人と推定していたのだ。それがわずか6~7年程度で8,000人以上も増えた。
これに対して厚労省は「脳卒中のリスク増が喫煙によるものが含まれていることがわかったため」と説明しているらしい。
脳血管障害による死者は年間約11万人である。有効数字を1,000人単位としても受動喫煙による脳卒中死者は8,000人も出ていることになる。11万人のうちの7%強である。こんな数字があり得るだろうか?
再度言う。これは能動喫煙の死者ではない。受動喫煙の死者である。受動喫煙による脳卒中死がそれほど多いのなら、能動喫煙の死者はさらに桁違いになる。すると脳卒中はほぼすべて喫煙のためということになる。
そもそもそんなに大きな数字だとしたら、なぜ厚労省は脳卒中と受動喫煙の関係に気づかなかったのだろう? もうそこからしてわかっていないことだらけなのだ。
厚労省は数字遊びでこのようなわかりもしない受動喫煙死者の率を弄んで語るべきではない。
「受動喫煙も危険性がある。だが数値化はまだできていない」
この姿勢であるべきだ。今回の場合乱暴なのはNATROM氏というより厚労省なのだろう。
NATROM氏のブログは私も毎日のようにチェックしており、その慧眼には敬意を表するものだが、この厚労省発表を宣伝するかのような記事はいただけないのでこちらからもさらに疑問を提示させていただく。
受動喫煙による死亡者数はどうやって計算しているのか
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20170517
詳しくはリンク先を見てもらうとして、まずツッコミどころとしては受動喫煙者を一律に30%と扱っている点だ。受動喫煙の分布はおそらくは連続的になっている。目の前に喫煙者がいる場合の受動喫煙もあるだろうが、ほとんどは遠くから流れてきた煙を吸う程度のものだ。これらを30%と決めてしまっている時点でまずは大雑把すぎる。
それに2010年の時点で厚労省は受動喫煙の死者数を6,800人と推定していたのだ。それがわずか6~7年程度で8,000人以上も増えた。
これに対して厚労省は「脳卒中のリスク増が喫煙によるものが含まれていることがわかったため」と説明しているらしい。
脳血管障害による死者は年間約11万人である。有効数字を1,000人単位としても受動喫煙による脳卒中死者は8,000人も出ていることになる。11万人のうちの7%強である。こんな数字があり得るだろうか?
再度言う。これは能動喫煙の死者ではない。受動喫煙の死者である。受動喫煙による脳卒中死がそれほど多いのなら、能動喫煙の死者はさらに桁違いになる。すると脳卒中はほぼすべて喫煙のためということになる。
そもそもそんなに大きな数字だとしたら、なぜ厚労省は脳卒中と受動喫煙の関係に気づかなかったのだろう? もうそこからしてわかっていないことだらけなのだ。
厚労省は数字遊びでこのようなわかりもしない受動喫煙死者の率を弄んで語るべきではない。
「受動喫煙も危険性がある。だが数値化はまだできていない」
この姿勢であるべきだ。今回の場合乱暴なのはNATROM氏というより厚労省なのだろう。
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by leftwing63
| 2017-05-24 09:00
| 社会(教育・学問)