豊洲移転問題めぐり、築地再整備に“ツインタワー”建設案
豊洲市場移転問題をめぐって、東京都の市場問題プロジェクトチームの会議が開かれました。築地市場を再整備する場合、敷地内にツインタワーを建設するという新たな案が示されました。
「ツインタワーができる余地があるというのが考案」(市場問題プロジェクトチーム 小島敏郎 座長)
イメージ図に描かれた築地市場の中の2つの高層ビル。24日、市場問題プロジェクトチームは第1次報告書案をまとめ、築地市場の再整備案の1つとして築地市場内にツインタワーを建て、オフィスとしての賃料収入を得る案などを示しました。ツインタワーの工期は示されませんでしたが、報告書案にはツインタワーを除く築地市場の再整備は工期7年、工事費852億円余りとする案が盛り込まれました。さらに、報告書案にはこんな文言が・・・
「白地で考えれば、築地改修案が優れている」
この文言については豊洲市場移転よりも築地市場改修が良いともとられかねない表現だとして委員から指摘があり、報告書では修正されることになりました。一方、豊洲市場をめぐる議論では小島座長が移転推進派を厳しく批判する場面も。豊洲市場の土壌汚染を環境基準以下にする「無害化」が達成できていない現状で、無害化に変わる安心の基準を示せていないと指摘しました。
「無害化3条件ができないならば、それに代わる安全安心の基準は一体何か。これまで860億円支出して、さらに追加対策をしようという(土壌汚染対策)費用支出を正当化するものでなければならない。そうでなければ無駄遣いだったということになる。その責任はそれを決めた都知事なり当時の職員になる」(市場問題プロジェクトチーム 小島敏郎 座長)
市場問題プロジェクトチームは、次回の来月5日の会議で第1次の報告書をとりまとめる方針です。