安倍首相が加計学園報道で「朝日新聞は言論テロ」に「いいね!」やっぱりこいつは共謀罪で言論を取締るつもりだ

リテラ / 2017年5月22日 13時0分

 だいたい、加計学園問題は、政策や資質への批判ではなく、「総理のご意向」という最高権力を振りかざして自身の「腹心の友」に特別な便宜を図ったのではないかという、権力の濫用が指摘されている重大な疑惑だ。さらに、具体的な関与が記された文書が出てきたのだから、しっかりと説明することは当然の責任である。

 だが、そうした責任を果たさないままに、安倍首相は報道を〈言論テロ〉と位置づけたのだ。しかも、共謀罪の恣意的運用が懸念される最中に、である。

 じつは、安倍政権は共謀罪のこうした恣意的運用をもはや隠していない。自民党は4月29・30日に幕張メッセで開かれた「ニコニコ超会議」の自民党ブースにおいて、〈テロ等準備罪について「デマ」を流す人は、この法律ができたら困るから〉などと書いたチラシをばらまいている。ようするに、共謀罪批判を「デマ」と決めつけた上で、その批判をしただけで「この法律ができたら困る人=テロリスト」と認定しているのである。

 そして、今回の安倍首相による「朝日新聞は言論テロ」認定。これでもう共謀罪の本質は白日の下に晒されただろう。安倍首相にとって「テロ」とは、すなわち「自分にとって都合の悪いもの」でしかないのだ。

 共謀罪が施行されれば、朝日新聞はもちろん、本サイトももれなく「組織的犯罪集団」として摘発を受けるだろう。さらに、双眼鏡や地図など持っておらずとも、政権を批判する一般市民もテロリストとして逮捕され、この国からは言論の自由、表現の自由は一切、姿を消す。言論弾圧とそれに追随した萎縮の果てに待っているのは、お手盛りの報道だけが流れ、市民が監視しあう社会だ。つまり、完全な独裁体制の出来上がりである。

 今回の安倍首相の「言論テロ」認定問題は、いかにこの国が瀬戸際に立たされているかを示している。この露骨な「宣戦布告」に、とくに報道機関は黙っていてはいけないはずだ。
(編集部)

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
本と雑誌のニュースサイト/リテラ

トピックスRSS

ランキング